2017年3月20日(月)、春らしい穏やかな日に自由学園第95回卒業式が行われ、これまでお世話になった方々、新卒業生のご家族の皆様、在校生、卒業生、教師らが見守る中、最高学部4年課程の男女32名が卒業いたしました。
本日の卒業式では、元文化庁長官、現在日本・デンマーク協会会長であられる近藤誠一様より祝辞を頂きました。
3つのことをお話下さり、何事も結果も大切だが、どのような「プロセス」を経ていくかがもっとも重要であること。ルールよりも人を大切にするマナーが大切であること。3つ目として、日本の文化には、能、茶道、華道、和歌等々いろいろあるが、趣味として一つでもよいのでそれに親しみ極めていくことをお勧めしたい。一つのことでも深く知ることにより学んだことが国際社会にあって日本人としての嗜みともなり、教養ともなる。とお話くださいました。
高橋和也学園長は、最後に、卒業を前に全員が書いた「卒業に際して」には、多くの学生が友達とのつながりを大切に思い、友への感謝を述べていたことを紹介しました。生徒・学生が生活を自治している学園生活で、楽しい時だけでなく、大変な時、つらい時を、学校でも寮でも時間をかけて共に乗り越えてきたからこそ生まれたつながりです。そのような友はこれからの人生においても互いに支えになると話しました。そして、学園で培ったものをそれぞれの場でぜひ発揮してほしい。さらに、皆が兄弟姉妹のように育ったこの自由学園は家のようなものです。機会のある時にはぜひまた来てほしいと語り、「元気で行ってらっしゃい。」と新卒業生を送り出しました。
卒業式を終えた後、在校生が準備したサンドウィッチやケーキでお茶の会が開かれ、その後新卒業生父母が準備して下さった手作りのお食事を囲み、感謝会が開かれました。これまでの学園生活を振り返り、新卒業生、保護者の方々、教師が相互に思いを語り合い、今日の日を迎えられたことを感謝するひとときを過ごしました。