第48回 初等部の美術作品展/学園長ブログ - 自由学園 リビングアカデミー(45歳以上の方々の学校)

第48回 初等部の美術作品展/学園長ブログ - 45歳以上の方々の学校【自由学園 リビングアカデミー】

学園長ブログ

第48回 初等部の美術作品展

初等部の子どもたちがこの1年に製作した美術作品を体育館に展示して、作品展と講評会が行われました。生活や実物を題材とした作品は生き生きと、伸び伸びとしていました。保護者の方も大勢お集まりくださいました。

講評会では、美術を指導してくださっている彫刻家の大村富彦先生、日本画家の滝沢具幸先生に作品解説とお話をしていただきました。

大村先生は
「これは誰が描いたのかな・・・。ああ、君か!この体の線がすばらしいね」

「この色もとってもいいね。僕はなかなかこんな色は出せないなあ」

「この作品には細かいところまでこだわりが感じられますね」

「この鳥の大きさがすばらしいね」

「このキリンの模様を見てください。これはデザインになってますね」等々。

心に留まった作品を一つ一つ丁寧に取り上げ、子どもたちを1人の表現者として評価し、小さな子どもたちにも分かるような率直で温かな言葉で解説してくださいました。

その後、滝沢先生に総評をいただきました。
滝沢先生は吉岡堅二先生のご紹介で自由学園にお出でになり、以来40年に渡り自由学園の美術教育にご尽力くださっている先生です。この3月をもって退職されることになり、初等部生の前でのお話は今回が最後となりました。

絵を描き続けてこられたご自身の歩みを振り返っての思いをお話くださり、最後に、1年生が白い紙に墨で勢いよく描いた雪景色や2年生が校内で拾った枝を台紙に貼り付けた作品にふれ、「僕は初等部の作品が大好きです。絵を描き続けて年を取ったけれど、初等部の子どもたちの、このような作品に近づきたいと思っているんですよ」とおっしゃいました。

滝沢先生のお話の中で私がもっとも印象に残ったのは、雪景色の絵をご覧になって、「この絵もいいですね。でも何を描いているんでしょうね」とおっしゃったことでした。
私はそれらの絵を「雪の日の風景」として見ていたのですが、先生はまったく違う「よさ」をそれらの絵から感じ取っておられたのでした。

たくさんの作品を見るだけではなく、お2人の先生方のこのような言葉にふれることができたことは、初等部の子どもたちにとっても、私たち大人にとっても幸せなことでした。
先生に作品をほめていただいたO君は、その後の美術の時間にはりきって取り組み、絶好調とのことでした。

滝沢先生、長い間のご指導、本当にありがとうございました。

2018年3月6日 高橋和也(自由学園学園長)

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