2020すいせん図書vol.5/図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

2020すいせん図書vol.5/図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

図書館 お知らせ・近況

2020すいせん図書vol.5

2020年7月16日

すいせん図書第5回になりました。
コロナの状況も、気象状況も気がかりな状態が続いています。自分にできることはなんだろう、といつも考えます。皆さんの周りが無事で、平和であることを祈ります。毎日の生活の中で気持ちがざわつくときは、本の世界の中に行ってみてください。

写真は新着図書の一部です。

2020すいせん図書 vol.4はこちらから


【2020 すいせん図書 vol.5】

理科科 N.A.先生 
「化学 美しい原理と恵み」 Peter Atkins 著 渡辺正 訳 丸善サイエンスパレットno.14 2014年
自然科学について、名著と呼ばれる啓蒙書はたくさんありますが、化学の本は少ないです。細かい説明なしでその成果に驚いたり、学問の体系を理解するのが難しいという化学の分かり難さというのが原因のようです。これを化学反応式や数式は無し、図表は周期表だけで化学の「美しい原理と恵み」を著したのがこの本です。前書きには「音楽理論など学ばなくても音楽が楽しめるのと同じく、しくみなど知らなくても自然の美しさは楽しめます。けれど化学の目で物質を見つめる力がつけば、人生は楽しく実り多いものになる・・・と私は確信しています」とあります。文化・娯楽・経済を含めた社会全体を化学がどんなふうに支えているかよくわかります。1章2章は高1の1学期の化学の復習にも最適です。

 

『いちばんおいしい家カレーをつくる』 水野仁輔 著 プレジデント社 2017年
女子部の昼食で出るカレーライスは中等科3年生が1学期の終わりころ、小麦粉を炒めてつくるルーの勉強の集大成として作っています。今年は小玉西瓜と野菜の甘酢漬けを添えたあの味が頂けなかったのは心残りでした。それでというわけではないのですがカレーの作り方として有名なこの本で、レシピ通りに作ってみたところたいへん美味しくできたので紹介します。市販のルーをうまく活かした「欧風カレー」、スパイスをつかった「インドカレー」、欧風カレーとインドカレーのいいとこ取りをした「ファイナルカレー」の3種。スパイスの扱い、玉ねぎの切り方・炒め方、煮込み時間、鍋やへらなどの道具類についても詳細に説明があります。カレーは3種類とも全部おいしいですが、夏むきなのはインドカレーだと思います。ぜひお試しを!

 

 

美術科 T.M.先生
『名画を見る目』『続 名画を見る目』 高階秀爾著 岩波新書
私が生徒の頃に読んで美術鑑賞に一層興味が湧いた本です。

この本を読むと美術館に行きたくなります。

 

 

 

学部生から
『ひと』 小野寺史宜著 祥伝社
天涯孤独で蓄えもないけれど、優しい気持ちをもっている青年と、彼の周囲の人々の1年間が綴られている小説です。両親を亡くし、大学も辞めざるを得ず、一見不幸に思われる青年ですが、総菜屋で働き、悩みながらも温かい日常を送っています。登場人物全員がとても魅力的で、なにしろ主人公がイケメンです。顔が、とかではなく、内面の素朴なイケメンさ。惚れざるを得ません。2019年の本屋大賞で二位を受賞した作品です。

 

 

『しずかな日々』 椰月美智子著 講談社文庫
主人公は母子家庭の小学五年生。内気だった彼の生活は、ひとりの友人との出会いから一変します。母親の仕事の都合で転校しないといけなくなった時、初めて転校したくないという自分の本音を打ち明けるほどに。そんな彼は母親の提案で、そこで初めて存在を知った祖父の家で生活をすることになりました。平凡だけれどなんだか楽しい、そんな何気ない日々が綴られています。読みやすくて爽やかな作品です。幅広い年齢層に楽しんで頂けると思います。

 

 

『トムは真夜中の庭で 』フィリパ・ピアス作 高杉一郎訳 岩波書店 
トムはしばらくの間おばさんのアパートで暮らすことになりますが、真夜中になると何もないはずのアパートの裏に美しい庭園が現れます。トムはそこでハティという少女に出会い・・・
数学科 T先生も推薦しています。

 

 

『夢をかなえるゾウ』 水野敬也著 飛鳥新社
主人公のもとに突然現れた象の見た目をした神様の言うことを聞きながら、少しずつ成功に近づいていくというお話。話を区切る章一つ自体は、そこまで分量が多くなくてメッセージも分かりやすい。

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