2020すいせん図書vol.6/図書館 お知らせ・近況 - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

2020すいせん図書vol.6/図書館 お知らせ・近況 - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

図書館 お知らせ・近況

2020すいせん図書vol.6

2020年7月22日

すいせん図書第6回をお届けします。
最高学部 生活経営研究実習の図書・記録資料グループも、今年はリモート授業で活動をしています。図書館にも学生にも新しい経験です。「学部生から」の推薦は、グループのメンバー、最高学部1・2年生10人から寄せられたものです。

写真は4月からの新着図書の一部です。

2020すいせん図書 vol.5はこちらから

【2020 すいせん図書 vol.6】

英語科 M.N.先生 
『また、桜の国で』 須賀しのぶ著 祥伝社 
最高学部と交換留学を行っているポーランドについて、皆さんはどのくらい知っているでしょうか?昨年のポーランド音楽の紹介の夕べでは美しい音楽を楽しみました。しかし、ポーランドは長い歴史の中で、なんども他国に侵略される苦しい時代を経てきました。第2次世界大戦時のナチによるユダヤ人迫害は、今の学生にはぴんと来ないかも知れません。しかし、人が人に決してやってはいけない差別、迫害、虐殺は実際にあったことです。主人公は外交書記生の日本人の若者です。彼の勇気、優しさ、誠実さはポーランドの友に受け入れられます。ポーランドと日本の友好は、日独伊同盟によって翻弄されていきます。歴史の裏にはいつもたくさんの悲しいドラマがありますが、平和な今 私たちが知らなければならないことです。「歴史を学ぶことは、つらい悲しい過去を二度と起きないようにするため」と、ユダヤ教のラビの方がナチによる迫害について質問した時に答えてくださいました。読んでいると心が揺さぶられるようなシーンが何度もありました。若い人に是非、読んでいただき「平和」「平等」について考えてもらいたいと思います。

 

国語科 K.S.先生
『世界の使い方』ニコラ・ブーヴィエ 山田浩之訳 2011年 英治出版社
どこにも行けない夏休みは、本の中でどこまでも旅をしよう。これは、「放浪の旅人の聖典」だ。スイスのジュネーブから、アフガニスタンとパキスタンの間にあるカイバル峠まで、旅行家であり、作家でもある著者の旅が綴られている。実は、この本の記述にはないが、ニコラは日本にも足を延ばしている。扉に書かれたシェイクスピアの言葉も必読。原書は、80年代半ばにヨーロッパで人気を博した。

『ロング・グッドバイ』レイモンド・チャンドラー 村上春樹訳 2007年 早川書房
暑い夏だ、ハードボイルドに決めよう!
1953年に刊行されて以来、ずっと人気の小説だ。しかし分厚い。夏にもってこいだ。アメリカでは映画にもなり、今も全世界で読まれ続けている。日本でも、ドラマ化された。孤独と友情、都会と愛。私立探偵フィリップ・マーロウが、毎朝飲んでいるコーヒーをきっとあなたも飲みたくなる。

『自分のなかに歴史をよむ』阿部謹也 2007年 筑摩書房
題名に惑わされて、尻込みすることなかれ。著者の人生で出会った国、昔話、思想そんなものが混ざり合った一冊。
学問に取り組む姿勢を考えたかと思えば、修道院の話が出てくる、宇宙の話に飛ぶ。目まぐるしく変わる話題から、必ずあなたの中に引っかかる言葉が見つかるはず。薄い本だ、さあ手に取ってみよう。

 

 

学部生から
『エンデュアランス号大漂流』 エリザベス・コーディー・キメル作 千葉茂樹訳 あすなろ書房 
第一次世界大戦のただ中、南極点を目指してエンデュアランス号に乗り大冒険へ出発したイギリスの男たち。待ち受けていたのはいくつもの危険と長い漂流の日々でした。彼らが困難に打ち勝つことができた理由とは。

 

『大きな森の小さな家 』ローラ・インガルス・ワイルダー作 福音館文庫 
ローラと父、母、姉、妹の5人家族の話です。読んだことがある人も多いと思います。久しぶりに読み返すのもなかなか楽しいですし、おすすめです。
数学科 T先生からもこのシリーズを推薦頂いています。英語版もどうぞ。

 

カテゴリー

月別アーカイブ