4月26日(月)、5年生は「総合」の時間に田おこしをしました。創立記念日(4月15日)の働く時間に草取りをした田んぼで「米づくり」をするためです。
本来、田おこしは水を入れる前に行うものですが、昨年度、休校で米づくりができなかったため、土の状態を考えた結果、水を入れての作業になりました。スコップで土を掘り起こしたり、小枝や石を取り除いたり、土の塊を足で踏みほぐしたりしながら、田んぼの底のでこぼこを平らに整え、土がとろとろになるまでならしました。
思うように動けない田んぼの中で、尻もちついたり、片足が抜けなくなったり、子どもたちは、どろんこになって楽しんでいました。中にはなかなか田んぼに入れない子どもや、恐る恐る足を踏み入れる子どももいました。どろどろの土の感触や汚れなどが気になっていたのかもしれません。
私たち大人の記憶を紐解いてみても、田植えをしたことのある人、子どもの頃にどろんこになって遊んだことのある人は、少ないのではないでしょうか。ですから、土が苦手な子どもがいても決して不思議なことではありません。
この日、恐る恐るでも田んぼに入り、どろんこになった経験は、とても意味があったと思います。なぜなら、5年生はどろんこになるためだけに田んぼに入ったわけではなく、命を支える大切な食、それも日本で暮らす私たちには欠かせない米をつくるために必要な準備のために、どろんこになったわけですから。
これらの活動は、すべて生きることに繋がっています。身体全体で土を感じ、どろんこ遊びのごとく、没頭した田おこしは、きっと彼ら彼女らの人生において特別な経験になったはずです。
田おこしを終え、教室に戻った子どもたちの姿を見ましたが、なんだか心も身体も解放されたような、とてもいい表情をしていました。