記念講堂入り口にある満開の八重桜に迎えられ、今年初めてで今年度最終となる「みんなの日」に81名の学生が集まった。(リモート参加8名)
「久しぶり 元気だった?」「やっと顔を合わせられたね!」 あちこちで仲間達がお互いの無事を喜びあった。
讃美歌285番が流れた後、学生による「忘れられない人」は1期生の金子麻貴さん。
新卒で就職した出版社での同期Fさんは、博識の穏やかな人柄で同年齢と思えぬ大人びた人だった。ある時自分は同性愛者だと告白された。セクシュアルマイノリティーに対しての偏見、差別の強い時代に、信頼されて打ち明けられ、その後もかわらぬ付き合いができた事が嬉しかった。
教養講座は中村祐二リーダーによる 「私の体験的自由学園教育論」(一つ前の「近況」の項目に掲載)
後半は「修業式」が執り行われた。
ステージ上には高橋学園長、村山理事長、高橋育子協力会会長、赤木事務長が着席され、学園長から各家族長に「ゆかり証書」が授与された。
<学園長のお話し>
大変な状況下で、学びを続けたLA生に感謝する。創立者羽仁もと子が、1908年に発表した小説の中に「腰が曲がり白髪になっても教育を受けることの出来る学校を作りたい」とあるがそれがLAで実現している。これからも心配りをしながら様々な交わりをしてほしい。
<協力会会長のお話>
協力会は学園創立10年目に、資材を投げ打って学園経営に苦労される羽仁夫妻を見かねて、在校生父母が自発的に発足させ、寄付によって学園の経営を支えてきた会である。学園は大きな一つの家族でLA生もその一員である。
キャンパスを維持するためにも、共に経済を支える仲間になって欲しい。定期寄付は年間一口3千円、随時寄付、金額は自由。(税金控除の対象になる)
<学生代表・小西委員長>
コロナ禍で思うような活動は出来なかったが、落語会開催の際は沢山の学生から手伝いの申し出があり、「いくつになっても仲間はできる」を実感した。
> 続いて今年度で退任される、中村祐二リーダー、小谷野温子副リーダー、昨年度退任された市岡揚一郎元顧問からご挨拶があった。
<中村リーダーご挨拶>
2020年度のLAは4月〜7月まで休止、9月〜12月までは感染防止対策をとりながらの活動、12月後半〜3月末まで休止、3月22日より活動再開となり、やっと修業式ができた。今日久しぶりに皆さんの顔が見られて本当に嬉しく思う。交わりが無ければLAでは無いと実感している。2021年度も何とか工夫しながら活動を続けたい。
<小谷野副リーダーご挨拶>
5年前にLAを始めた時には、このように多勢が集まってくださるとは想像も出来なかった。LAの草創期に関われた事は、学園での50年以上になる仕事の締め括りとして大きな喜びだ。それにしても、この求心力は何なのでしょう!
<市岡元顧問ご挨拶>
LAでの最大の収穫は新しい人間関係ができた事。今後とも楽しく充実した集まりである事を願う。
学生からお礼の気持ちを込めて花束が贈られた。
すべてのプログラムが終わり、全員で集合写真を撮影、「密になるから喋らないように!」「合図したら一瞬だけマスクを取って!」 コロナ禍の記念写真は思い出深い一枚になりそう。
座席で昼食をとった後、解散した。(小林伸江)