学生有志による「水文・気象観測室」が始動/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

学生有志による「水文・気象観測室」が始動/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

学生有志による「水文・気象観測室」が始動

2021年8月30日

全学の環境に関わる学びを支援する環境文化創造センターでは,産学連携により自由学園南沢キャンパスに高精度の気象観測システムを導入し,2021年1月より本格運用を開始しています.7月9日,学生有志5名を中心に本システムの運用を担う「水文・気象観測室」が活動を開始しました.

 

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安全装備の上、屋上露場の見学

 

自動化された地上露場の見学

 

現在,南沢キャンパスでは屋上露場(最高学部),地上露場(女子部)の2箇所で、気象庁検定付き機器を含む全15要素(重複項目あり)について自動観測を実施しています.データは10分毎に記録されており,1日当たり144データ×15要素という膨大なデータが蓄積されつつあります.
こうしたデータは既に一部で教育・研究・管理(学校運営)に供し始めていますが,今後更なる全学での利活用に向けて,データの整理や発信、更には設置した機器の保守管理といった,気象観測に関わる様々な実務を水文・気象観測室で担当し,学生の学びとして活かしていく計画です.

こうした世界に通用する高精度の機器とデータに直接触れることのできる機会は大変貴重なものであり,産学連携協定を締結したフィールドプロ社との共同研究・開発など,様々な学びの可能性を秘めています.また地球規模での気候変動や気象災害の激甚化を受け,こうした分野は以前にも増して重要性が高まっています.
今後も多くの有志学生の参加と,参加した学生がこれらのデータのトップユーザーとして,キャンパスの多様な環境を活かした研究に発展させていくことを期待しています.

なお気象観測室という名称は那須農場の旧事務所の一室(現在も気象観測設備が残置されている)を指す名称として用いられていましたが,時を経て復刻するものでもあります.今回はそれに水文(すいもん)を加えており,これは南沢キャンパスを流れる立野川の水位・流量や地下水位など水循環をも対象にしていくためです.

現在,「初仕事」として今年度より女子部から継承した『自由学園年報』に記載する気象観測報告のための集計作業を開始しました.オンラインを活用し,Excelでの基本的な集計処理の学習から開始しています.活動内容については次回学生リーダーにまとめてもらいたいと思います.

 

オンラインでのキックオフミーティング

 

2021年8月現在のメンバー:
学生:鈴木祐太郎(リーダー)、宮代安希子、栗田匠、中村蒼太、宮代雅章
教員:吉川慎平、小田幸子
顧問:三上正洋(株式会社フィールドプロ代表)

 

【研究】 高精度の気象観測システムの運用開始と産学連携による共同研究包括協定の締結

 

写真:小田 幸子(最高学部教員)
文:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター研究員)

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