「竹炭で農場の土壌改良に挑戦」
  update 2004/05/17  男子部

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
炭焼き

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
炭を踏み砕く

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
手作業でふるう

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
バキュームカーの改造-1

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
バキュームカーの改造-2

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
良く焼けた炭

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
竹の炭材加工-1

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
竹の炭材加-2

アジア学院の見学 竹炭で農場の土壌改良に挑戦
豚舎につるされている炭

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
アジア学院の炭窯

竹炭で農場の土壌改良に挑戦
家畜の飼料に混ぜられる炭

高等科3年生の炭焼きグループでは、昨年の秋から、自分たちで焼いた「竹炭」を、農場や南沢で実際に利用できないか、ということを考え始めました。今までは、窯や道具を購入するために、焼いた炭はすべて南沢に持ち帰り、良い炭を選んでは、学校行事、友の会、地域のイベントなどで販売し、多くの方々に購入していただいていました。しかし、そこで終わらせずに、実際に自分達の炭で実験をしてみようということになり、いろいろな炭焼きの本を参考にして、まず農場での利用を考えることにしました。しかし、炭焼き関係の本を開くと、炭の利用方法についてはたくさん紹介されているものの、なぜ炭の効果があるのかという科学的根拠がどの本でもあまり扱われておらず、炭を使えば効果がありそうだというものばかりでした。そこで、本の中でも多く扱われている「炭の土壌還元」というテーマを、まずは農場の広い耕地に炭を散布し、実践してみようということになりました。

那須農場には、33haの耕地があり、その内7.8haが飼料用トウモロコシ(デントコーン)の畑として使われています。今回は、このデントコーンの畑に、土壌改良材として竹炭を散布することにしました。そのため、冬休みに再び作り直した窯で、トウモロコシの種が撒かれる5月のゴールデンウィーク前までに約250kgの炭を焼くことにしました。しかし一回の炭焼きでは30kg弱しか焼けないため、冬休みから春休みまでの三学期中、7回農場に行き、炭焼きをしました。今回は7.8haという広い耕地に竹炭を均一に散布するため、ブロードキャスター(金肥・種子散布器)という機械を使うことになりました。この機械はトラクターに取り付けて使うもので、直径約5mm以下の粒子を撒くことができます。しかし撒くためには5mm以下の粉炭を作らなければならなくなり、焼きあがった250kgの竹炭を、ローダーやバックフォーで踏み砕きました。さらに砕いた炭を、7mmのふるいにかけ、手作業で春休みの後半数日かけてふるい通しをしました。この作業は時間や労力がかかり、全身真っ黒になりながらの大変な作業でした。時間的制約があり、残念ながら250kg全てを粉炭に変える事はできませんでしたが、約130kgの粉炭を作りました。粉炭はゴールデンウィーク前に散布し、残ったものをこれから農場の芝生などに散布する予定です。このことは改めてホームページに掲載したいと思います。

この春休みから、再び炭窯に1200℃まで測定できるデジタル温度計を購入し、窯に取り付け、内部の温度を見ながら焼くことができるようになりました。一昨年は最高でも600℃に一瞬近づく程度で、なかなか温度が上がりませんでした。そのため、柔らかい炭しか焼けず、「キンキン、カンカン」と金属音のする炭を焼くことができませんでした。構造上この窯ではどのように焚いても駄目なのかと思っていましたが、今回再び温度計を取り付けたことで、内部の温度を確認できるようになり、焚き方をうまく調節したためか、最高876℃まで上げることができました。そして、2日後に窯を開けてみると、今までこの窯では焼けなかった、金属音のする硬い炭が焼きあがっていました。

春休みは竹林整理も引き続き行い、竹林内道路の整備も進めました。今後は竹の根で車が竹林内に入りにくくなっているので、石や残土を入れて路面を整備しながら奥へと進めていきたいと考えています。

冬休みに購入した内容積4500Lのバキュームカーも、瀬川先生のお力を借りながら改造を進めています。今回バキュームカーの改造は、まったく初めて事なので、同じようなバキュームカーを改造し、炭焼き窯として使っている、塩原町の臼井さんにお話を伺いにき、排煙口や送風口、改造のこつなどを教えていただきました。また実際に窯開けなどを見せていただき、農場までご指導にも来て頂きました。これから、切断や溶接をして、夏には完成させる計画です。

また春休み中には、西那須野町にあるアジア学院に、昨年の11月まで勤めておられ、現在農場で働かれている、山形東さんに、アジア学院の炭焼き窯を見に連れて行って頂きました。アジア学院は、アジア地域を中心に、将来農村のリーダーとなる各国の学生が農業を中心に学んでいます。ここでは、自給自足の生活を目指し、牛、豚、鶏などの家畜、畑や水田で多くの作物を育て、その他いろいろな試みを行っています。その中で、アジア学院にもドラム缶窯や土窯などの炭焼き窯があり、又、伏せ焼きでも木炭を焼いているそうです。焼いた木炭は、実際に土壌改良や、水質浄化に使われ、家畜の飼料にも混ぜているそうです。実際に炭を農業に活用している場を見学させていただき、とても参考になりました。

(文と写真:高等科3年 S.Y.)