新しいスクールシンボル「自由学園の木・花・鳥」が決定しました/環境文化創造センター - 一貫教育の【自由学園】/ 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上

新しいスクールシンボル「自由学園の木・花・鳥」が決定しました/環境文化創造センター - 幼稚園・小学校・中学・高校・大学部・45歳以上【一貫教育の自由学園】

環境文化創造センター

新しいスクールシンボル「自由学園の木・花・鳥」が決定しました

2022年11月23日

 


 

● 企画の趣旨と経緯 

環境文化創造センターは、自由学園の環境に関わる教育・研究・社会活動を側方支援することを目的に2018年に発足しました。センターが所管する創立100周年記念事業として、自由学園のロゴ、スクールカラーに続く新しいスクールシンボル(Identity)として、「自由学園の木・花・鳥等」を選定するプロジェクトを企画しました。本企画は、創立者羽仁吉一先生が1952年に最高学部のスクールフラワーとして「ウメ」を選ばれたこと(その後全学のシンボルとなる)に由来します。創立100周年を機に、次の時代に向けて「生物多様性」の保全への関心や、学園への愛着並びに関係者の連帯感がより深まる事を願い、学園の歴史・文化・庭園・自然・環境・景観の象徴として、都道府県・市区町村での自然のシンボル選定を参考に、「花(ウメ)」の他に「木・鳥 等」を新たに複数選定し、在校生・教職員をはじめ、保護者・卒業生・関係団体、そして地域・社会とも共有していくこととしました。

新たなスクールシンボルとして「自由学園の木・花・鳥」を選定することについては、2019年11月に常任理事会にて承認を得ました。具体的なシンボルの候補種に関しては学生も交えて検討することになりました。しかし、その後の新型コロナウイルス感染症拡大により、活動開始が遅れましたが、2022年4月よりセンター内に最高学部生10名の参加を得てプロジェクト事務局を立ち上げ、同時に、学内各部代表、学生代表からなる選定委員会を設置しました。シンボルの候補種については、広く自由学園に連なる皆様にご参加いただきたいとの趣旨で、Webアンケート形式で候補種を募集し、7月~9月にかけて273件の回答を寄せていただきました。ご協力いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。

 

プロジェクト事務局メンバー(最高学部学生有志)

 

関係者に送付したフライヤー(最高学部生がデザイン)

 

● 選定プロセスと選定基準 

アンケートで集まった木・花・鳥を合わせて全176種類の候補種については、一つ一つ事務局にて学園との関係等の各種情報を集約し分析しました。更に事務局が原案を作成し、選定委員会により承認された下記の選定基準に照らして慎重に評価を行い、候補種を絞り込みました。

選定基準
1)学園との関係:自由学園の歴史・文化・庭園・環境・景観との関わりがあるもの。
2)地域との関係:南沢、東久留米、武蔵野といった地域の歴史・文化・自然・環境・景観と結びつくもの。
3)親しみ・認知:関係者に親しまれているもの(アンケート結果などを考慮)。日常的或いは季節的に存在を認知しやすい(見分けやすい)もの。
4)生物多様性:場の多様性を含めた校内・地域の環境の多様性を示すもの。将来に渡って保全の対象となりうるもの。
5)相互関連性:他種との生態系的なつながりを意識できるもの。他のシンボルとの相互関連性があるもの。

候補種を絞り込んだ上で、10月24日に選定委員会を開催し、候補案について議論を行いました。その結果、全会一致で常任理事会に答申する最終候補案が取りまとめられました。11月11日の常任理事会の場で最終候補案を答申し、全会一致で承認され「学園の木・花・鳥」全6種類が正式に決定いたしました。

 

● 決定したシンボルと今後の展望

これを受け、11月23日の関係者向けキャンパス開放イベント、「JIYU1123」に合わせて、会場ならびにホームページにて、新しいスクールシンボルを発表する運びとなりました。自由学園の木はケヤキとアカマツ、花はウメとスミレ、鳥はカルガモとニワトリです。いずれも、Webアンケートの回答結果の上位になったもので、上記の選定基準にも照らし、下図のような人間生活と自然環境のつながり(バランス)に留意してそれぞれ2種ずつを選定しました。
 また、選定基準の生物多様性、相互関係性を分かりやすく示すために、更に自由学園の「魚」「生き物」「石」「景観」や、南沢キャンパス、那須農場、各植林地のシンボルを環境文化創造センターで選定していく予定です。
 今後はこれらのシンボル選定種とその選定理由を周知すると共に、新しい学園グッズの意匠などへの活用が期待されます。これらを通じ、中長期的に本企画の目的が達成されることを願っています。

 

「人間生活」と「自然環境」の中に位置付けられるシンボル

 


 

● 自由学園の木・花・鳥選定種

 

● 選定理由

自由学園の木:ケヤキ

伸びゆく幹と枝の拡がりは自由学園に連なる人々の豊かな発展と繋がりを表す。
日本の代表的な広葉樹であり、街路樹や公園樹、庭木として好まれ、箒を逆さにしたような樹形に加えて、新緑や紅葉など、四季折々で美しい佇まいをみせる。南沢キャンパスの至る所に年代様々な大木が点在し、「ケヤキ坂」のように坂の名前としても親しまれている。羽仁吉一が南沢に移転する際、学園の庭づくりの構想の一環として好んで植えられた。

関連文献:
・羽仁吉一「樹木に寄せて」『雑司ヶ谷短信 下』1954年
・木下久子「ミスタ羽仁の芸術 南沢の校舎と庭つくり」『自由学人 羽仁吉一』2006年 など

ケヤキ坂と七本ケヤキ

 

自由学園の木:アカマツ

100年の歩みを見守ってきた老松は自由学園の歴史と伝統を表す。
学園が南沢に移転したころ学園町の辺り一面に赤松林が広がっていた。その当時の個体と思われるマツも散見されるが、松枯れや支障木として伐採された個体も多い。2016年樹木調査の結果からアカマツの大木は数を減らしており、後継となる実生苗も自然状態で大きく成長することは容易でないことから、次の100年も積極的に保全すべき樹種の1つである。南沢キャンパスの風景を構成する種としても重要。

関連文献:
・羽仁吉一「道」『雑司ヶ谷短信 上』1935年
・吉良幸世「マツボックリ」『自然はともだち 南沢博物誌』1996年 など

女子部体操館とアカマツ

 

自由学園の花:ウメ

自由学園全学を象徴し、梅花は創立者が願われた清潔孤高の精神を表す。
羽仁吉一が1952年に最高学部のスクールフラワーを「清潔・純白の花を咲かせるウメにしたい」と願ったことに由来し、後に全学のシンボルとなった。庭園としてのキャンパスを代表する花木であり、白梅を中心に最高学部・初等部前などに植栽。早春に花を咲かせ、親しまれている。ウメの実は梅干しやシロップ等に利用されるなど「食」とのつながりもある。かつては那須農場でも栽培された。

関連文献:
・羽仁吉一:「炬燵の上で」『雑司ヶ谷短信下』1952年
・羽仁吉一:「梅花清潔」『雑司ヶ谷短信 下』1955年 など

最高学部前庭に咲くウメ

 

自由学園の花:スミレ

自由学園に連なる私達が目指す、創立者が願われた「野の花」の姿を表す。
日本にはスミレの種類が多く北海道から沖縄まで分布する。春に校内の道端や草地で多く見られ、小さいが気品ある姿が愛されている。また武蔵野の雑木林の林床で多く見られる代表的野草である。創立者の著作にもしばしば取り上げられ、羽仁もと子は「自由学園は一本のすみれのように」と書いている。南沢以外にも那須農場、名栗、海山植林地でも確認されている。

関連文献:
・羽仁もと子「自由学園の大学」『教育三十年』1949年
・羽仁恵子「庭のすみれ」『南沢だより』1974年 など

樹林地に咲くスミレ

 

自由学園の鳥:カルガモ

ヒナの孵化から巣立ち、それに親鳥が寄り添う姿は自由学園の一貫教育を表す。
通年生息(留鳥)する唯一のカモであり、ヒナと親鳥が共に池や川を移動する様子は、毎年人々を和ませている。南沢キャンパス内の池で日常的に見られること、女子部の池で10年間に渡りカルガモの子育てを観察するなど、南沢キャンパスの生活と教育の両方に関わりを持っている。ビオトープとしての校内環境の豊かさ、キャンパス内外の環境の連続性を表している。

関連文献:
・吉良幸世「南沢の四季」『自然はともだち 南沢博物誌』1952年
・吉良幸世「カルガモの十年の観察記録」『自然はともだち 南沢博物誌』1985年~1994年 など

校内を移動するカルガモの親子

 

自由学園の鳥:ニワトリ

黎明(しののめ)を呼び醒す姿は社会に働きかけつつある自由学園の精神を表す。
各部のシンボルとして親しまれており、ウコッケイ(初等部)、鶏小屋・東天紅・東天寮(男子部)、東天寮をルーツとするしののめ寮(最高学部)、しののめ茶寮、その他、こっこ広場などを総じて「ニワトリ」として扱う。女子部・男子部や那須農場での飼育実績もあり。クリスマス料理に鶏肉が利用されたことなど「食」とのつながりもある。一般的に飼育されて来た代表的な家畜であり、武蔵野の里山的な資源循環の中に位置づけられる。

関連文献:
・羽仁吉一「自由学園十五年」『雑司ヶ谷短信 上』1935年 など

写真はかつて那須農場で飼育されていたニワトリ

 


 

選定プロセスについてはこちらのページをご覧ください

 

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自由学園創立100周年記念 スクールシンボル選定プロジェクト
(所管:環境文化創造センター)

選定委員会 委員長:鈴木康平(学園長補佐・最高学部特任教授)

事務局 最高学部4年:鈴木祐太郎(学生リーダー)・服部昂・伊澤麻里
        3年:中島匠・中出歩・村上夏海
        1年:各務吏織・松島希実・丸原歩・山田周太郎
        小田幸子(最高学部准教授)・吉川慎平(最高学部准教授)

E-mail:symbol100@jiyu.ac.jp

 

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