「自由学園南遺跡 発掘調査報告書刊行記念講演会」
  update 2005/12/12  自由学園遺跡調査団

発掘調査報告書刊行記念講演会
講演される戸沢充則先生

発掘調査報告書刊行記念講演会
展示会場の様子

自由学園南遺跡の、第W次調査・第X次発掘調査報告書が刊行されることを記念して、明治大学元学長で考古学者の戸沢充則先生による講演会と出土遺物展示会が11月19日(土)午後に行われた。

当日は、穏やかな秋晴れの中、発掘や報告書の作成をお手伝い頂いた父母の方々やご尽力いただいた関係者の方々・70年にわたる歴史を持つ自由学園での遺跡調査に関わった方々・近隣の考古学愛好者の方々・学園学生・生徒・教師など150名ほどが記念講堂に集い、戸沢先生の講演を伺った。

戸沢先生は、ご自身が考古学研究で大切にされてきたことを60年の体験を交えつつお話しされたが、そのなかで、戦前から戦争中にかけての自由学園における考古学の取り組みを高く評価してくださった。そして、「遺跡は教室」「考古学は地域のアマチュアの人が研究し、感動を覚えることこそが大切」と話され、考古学の精神と学園の教育理念とが近いものであるという考えを述べられた。

この講演の聴衆の中に、学園の将来を担う学生の姿が少ないことは寂しかったが、遺跡の調査研究はその受け止め方次第で様々な可能性が秘められていることが講演から伝わり、学園での遺跡が持つ意味を考え直すきっかけとなった。 

今回の講演に関しては、『学園新聞』12月号に掲載される。また、『婦人之友』1月号には、自由学園遺跡の現在の取り組みについて掲載されたので、合わせてお読みいただければ幸いである。

(自由学園遺跡調査団主任調査員 奈良忠寿)