第174回 『生きるために本当に大切なこと』刊行付記/前最高学部長 渡辺憲司のブログ「時に海を見よ その後」 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

第174回 『生きるために本当に大切なこと』刊行付記/前最高学部長 渡辺憲司のブログ「時に海を見よ その後」 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

前最高学部長 渡辺憲司のブログ「時に海を見よ その後」

第174回 『生きるために本当に大切なこと』刊行付記

2021年3月2日

2月25日『生きるために本当に大切なこと』(角川文庫本)が発売されました。学園のホームページに掲載されたり、27日の保護者会では、高橋学園長から紹介していただいたり、恐縮至極です。

宣伝めいて申し訳ないのですが、ブログの読者にも私から御礼の一言を述べるべきではないかと思い記すことにしました。

KADOKAWAの編集者の方から、自由学園最高学部長ブログと東日本大震災の時の私のメッセージとからめた本が出来ないだろうかと相談されたのは、4か月ほど前です。是非自由学園最高学部長の任期中に刊行して欲しいということはお願いしましたが、それにしても大変な早さでした。失礼や誤りがあるのではないかと心配ですが、御寛恕のほどをお願いいたします。時に応じて、まず自分に何が一番大切なものかを問うた自戒の書(自戒になっていませんが・・)です。

デンマークでパスポートを紛失しやむなくコペンハーゲンのホテルにとどまりキルケゴールの墓参りをした時の話や女子部の合宿に行かせていただいた時の話などの他、新得の話、学生と歩いた原発被災地の話、その他、50年を過ぎた教師生活の思い出も記しました。飲み屋のカウンターでらっきょう漬けをぶつけ合い同僚と論争した放埓な呑兵衛の話も入れました。

解説を池上彰さんが書いて下さり身に余る光栄なのですが、文中「渡辺氏は敬虔なクリスチャンです」の一文には、閉口、恐縮、申し訳なような恥ずかしいような気持ちです。

最初書名は『教員生活ラストメッセージ』としようとしたのですが、遺言みたいで縁起が悪いということで、『生きるために本当に大切なこと』としました。

自由学園着任後、私からお願いしてブログを書かせていただきました。公的なブログで勝手なことを書いてきたこともお詫び申し上げなければなりません。

お読みただいたみなさまの支えなしに本書も刊行することはできませんでした。まことにありがとうございました。あとがきには、みじかく、最高学部への思いを述べたつもりです。

御笑覧いただければ幸いです。

試し読みも1回・2回と出ています。
1回目 https://kadobun.jp/trial/ikirutame/fpeay1cpjjco.html
2回目 https://kadobun.jp/trial/ikirutame/b216q034sso4.html

又、立教の学生のTEDDが制作したYouTubeでも、本書所収の「教育は理想を追っているか」が紹介されています。
https://youtu.be/-sm2_Keuu4U

2021年3月2日 渡辺憲司(自由学園最高学部長)

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