学部教員が土木史研究発表会で口頭発表をしました/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

学部教員が土木史研究発表会で口頭発表をしました/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

学部教員が土木史研究発表会で口頭発表をしました

2021年6月21日

6月19日,20日にオンラインで開催された土木学会の第41回土木史研究発表会で,学部教員の吉川が「養老鉄道養老線における歴史的土木構造物の残存状況に関する網羅的調査・検討」と題して25分間口頭発表しました.

 

発表で用いたスライド

 

内容は土木史並びに地域史に関する基礎資料整備を目的に,三重県と岐阜県に跨る養老鉄道・養老線の全区間(57.5km)を対象とした,歴史的土木構造物の残存状況についての調査報告です.同路線にはおよそ100年前の開業当時に建設された赤レンガを用いた橋梁やトンネルが多数存在しており,その概況や土木的特徴,今日まで残存した要因について明治期の木曽川下流改修工事との関係についての考察を加えまとめました.またコロナ渦で現地踏査が容易でない状況における調査手法として,地図・航空写真閲覧等のWebサービスを活用した事前的調査の有効性についても示しました.

 

講演用論文が掲載された『土木史研究Vol.41』

 

スライドの一部(調査手法についての提案)

 

同路線に注目した経緯としては,沿線地域における湧水環境の調査を2015年から実施しており,その過程で赤レンガを用いた複数の橋梁の存在を確認したことでした。また南沢キャンパスに隣接した西武池袋線の立野川橋梁にも赤レンガが用いられており,2017年にその歴史的価値について調査・検討した際の手法をベースとしています.
なお立野川橋梁については最高学部の紀要である『生活大学研究 Vol.3』に掲載されています.
オンラインでの開催のためZOOMを用いてのやりとりとなりましたが,参加者から貴重なご意見をいただくことができました.

 

文・写真:吉川 慎平(学部教員)

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