10月26日土曜日午前中に学部3年生を対象とした卒業生との対話会と学部生ピッチ大会を行いました。
本企画は、キャリアガイダンスの授業の一環として、自由学園のOB組織でもある南沢会の企画で実現しました。
対話会はワールドカフェを通して、OBと学生がそれぞれに学園で学んできたことについて語り合い、世代を超えて得ているこの学園ならではの学びについて思いを馳せる時間となりました。


学部生ピッチ大会では、3つの企業や団体で活動している4人の学生からの発表がありました。
ピッチとは、ベンチャー起業家がエンジェル投資家に対して、事業の魅力を5分程度でアピールし事業資金獲得を競うプレゼン大会をいいます。今回はそのスタイルを踏襲しつつも、資金獲得という観点でなく、各活動がさらに前に進むようなアドバイスを受ける会となりました。
スキンケア製品で昨年、学部初の学生ベンチャーとして起業した株式会社きみとなり(https://www.kimitonari.com/)で主に営業部門で活躍する学生2人から会社の1年間の事業の取り組みと、新たに美容や健康を意識しラインナップした食品系の商品紹介がありました。


続いて、NPO法人日本視神経脊髄炎患者会(NMOJ https://nmosd-japan.com/)でボランティアスタッフとして活躍している学生から、今、患者会として取り組んでいる防災への取り組み、その悩みや課題について相談し、多くのアドバイスや意見を卒業生の皆様からいただくことができました。

最後は、RO(リジェネラティブ・オーガニック)農法(https://www.jiyu.ac.jp/college/blog/sl/70780)
に高等科時代から自主研究グループとして、取り組んできている学生から、その取り組みについて卒業生に紹介しました。まだまだ研究段階でもあるこのRO農法について、卒業生も強い関心を持ち、事業としての可能性の観点から多くの示唆をいただけました。

エンジェル投資家役として参加いただいた南沢会の役員約20名からは、これまで取り組んだ事業の結果や事業の方向性についての質問など、さまざまな角度から建設的なアドバイスや質問があり、学生もそれに懸命に答えることで熱い議論が交わされました。

何よりも頼もしく感じたのは、発表した学生がOBOGからの質問に対して、臆することなく、質問の趣旨をしっかりと受け止めて、応えていく立ち姿でした。その真摯な姿勢に共感して返ってくるポジティブなフィードバックは、彼らにとって何よりの賜物だったのではと思います。
さらにこのやりとりを同級生や1年生も授業の一環としてオブザーブ参加し、「大人たちが学生に対して質問している時になんなく応答していたため、その姿はカッコいいなと感じさせられた。またこの短い時間の中でどれだけ分かりやすく、想いを伝えるのかというのも今後の課題になっていくと感じた。1年生のうちにこういう世界を見ることができ、とてもためになった。」の声がありました。
今後も学部生のさまざまな活動や取り組みを卒業生にアピールし、支援を得られる機会を作ってまいりたいと思います。
昼食も卒業生と3年生がテーブルを囲み、進路の話、学校での体験談など、さまざまな話題で盛り上がり、楽しい交流の場となりました。

本会を企画推進いただきました南沢会キャリア支援室の皆さま、学生の自主的な活動をご指導いただいた株式会社きみとなりの飯渕さん、NMOJの坂井田さん、ご参加いただいた多くの卒業生の皆様に心より感謝を申し上げます。
文・写真:小堺康弘(最高学部キャリア支援室室長)