最高学部生の卒業論文が専門誌に掲載される/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

最高学部生の卒業論文が専門誌に掲載される/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

最高学部生の卒業論文が専門誌に掲載される

2014年3月19日

最高学部の卒業生2名の卒業論文がそれぞれ査読付き国際学術専門誌に掲載されることが決定した.

ひとりは3年前に卒業した鈴木雄紀くんの卒論 “Vertex unfoldings of tight polyhedra” である.これは,どのような凸多面体もオーバーラップしない辺展開図を持つか,という幾何学の未解決問題に対して,Erik Demaine et al が頂点展開図の概念を提唱して,面が3角形のみからなる多面体は頂点展開図を持つことを示していたが,鈴木はこれを3角形でない面があっても,それらが接触しないならば頂点展開図を持つという定理に拡張したものである.数学専門誌 Tokyo Journal of Mathematics に2014年度に掲載される予定である.

もうひとりは1年前に卒業した矢野真知子さんの卒論 “Modelling temperature effects on milk production: a study on Holstein cows at a Japanese farm” である.これは,牛個体条件や気象条件が搾乳量と乳成分率へ与える影響について統計モデリングするもので,これまでの泌乳曲線モデルを一般化加法モデルに拡張し,年齢や分娩後日数などの非線形な反応も確認できるようにし,その特徴を明らかにした.データには故・山口泉氏らによって観測された自由学園那須農場の気象観測資料を用いている.自然科学系のオープンアクセス・ジャーナル SpringerPlus に掲載された.インターネットを通じて誰もが無料で閲覧可能で,URLは http://www.springerplus.com/content/3/1/129 である.

文:遠藤敏喜(学部教師)

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