領域横断研究開講記念講演会開催される/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

領域横断研究開講記念講演会開催される/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

領域横断研究開講記念講演会開催される

2018年4月21日

4月19日10時40分から100分間、記念講堂にて、領域横断研究開講記念講演会が最高学部生と教員、学園関係者を迎えて開催された。男子部58回生で、現在英国ラフバラ大学講師(Lecturer)の島津秀康さんが、「智慧の神殿と七柱~データサイエンスの担うもの~」と題して、最高学部在学時やその後の研究を題材に、自由学園の教育とデータサイエンスの関連性と、学ぶ意味をお話しされた。

領域横断研究開講記念講演会開催される

講演会の様子

自由学園の実学の真髄は、実生活にもとづく経験を知識として体系化することにある。そしてこれらは、何をするか、どのように取り組むか、個の意思によるところが大きい。一方、データサイエンスは「データから知識を創出する科学」であり、具体的な現象から派生するデータの関連化、モデル化を通して新たな知識の創出と体系化を図る。ここでも、何のデータを使うのか、結果をどう読み解くのかは個の意思が反映される。

お話の中で、「意思を持って何をどう見るか、そしてそれらを抽象化して捉えることができるのは人間だけだ」「意志を育てずに、知識だけを鍛えるのは片手落ちの教育である」とおっしゃっていたのは特に印象的であった。形式的知識偏重の教育ではなく、実学を通して意志を持つ人を育てる人間教育に共通点が見える。

領域横断研究開講記念講演会開催される

講演に耳を傾ける学生

実生活に基づいた経験が全てではなく、既に存在する知識が全てでもない。それらを体系的につなぎ合わせながら生活に根ざす事実を経験的に知ること、必要なことについては専門家のような深さをもって知ることの両立を目指したい。

文:中田樹(学部4年)
写真:河村茉依(学部4年)

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