助教の吉川慎平先生が、3月14日に前橋工科大学で開催された第46回土木学会関東支部・技術研究発表会において、「関東地方の河川を対象とした電気伝導率の傾向把握に関する基礎的検討」というタイトルで口頭発表を行いましたが、発表した研究内容やプレゼンテーション等が総合的に評価され、「優秀発表者賞」を受賞しました。
吉川先生は発表内容について次のように語ります:水中の溶存イオンの総量を示す「電気伝導率」という水質項目がありますが、活用している人は多くありません。測定値の絶対評価が困難で解釈が難しいためです。また測定値の傾向には「地域性」があることが分かっており、河川・流域の特徴を見る上で有効な指標と考えていますが、全国や各地方というスケールでその傾向を示したデータが不足している状況です。そのため公共機関が実施した膨大な調査データを整理し、加えて私が現地調査により収集したデータを合わせて、マップ化、データベース化してみようという試みです。これにより測定値の位置付け(他地点との比較)が容易になることで、学校や市民活動レベルにも電気伝導率の測定・活用が普及していかないかと期待しています。
なお、発表会には今年の夏に研究発表を予定しているフィールドサイエンスゼミの4年生も参加しました。
写真:柏木流音(学部4年)
文・写真:遠藤敏喜(学部教員)