学部教員が中等部3年生の技術・家庭科の時間に出前授業「身近な南沢キャンパスから水防災について考えよう」/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

学部教員が中等部3年生の技術・家庭科の時間に出前授業「身近な南沢キャンパスから水防災について考えよう」/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

学部教員が中等部3年生の技術・家庭科の時間に出前授業「身近な南沢キャンパスから水防災について考えよう」

2024年9月13日

9月9日(月)、中等部3年生の技術・家庭科の3・4時間目の授業時間に、最高学部・環境文化創造センターの吉川が出前授業を行いました。授業には吉川が今年度から担当する中等部3年生の技術科実習水産グループの生徒も参加しました。

 

授業で用いたスライド

 

今回は、技術・家庭科の家庭分野に含まれる「自然災害に備えるための住空間の整え方」に関連して、水工学分野を研究する吉川が「身近な南沢キャンパスから水防災について考えよう」というタイトルで授業を行いました。先の台風10号に関連した風水害の記憶が新しい中、はじめに大雨に起因する水災害や土砂災害のパターンについて解説し、こうした災害に対する備えとして、自治体や行政機関が提供する各種情報を入手する方法について紹介しました。
実際に南沢キャンパスが位置する東久留米市のハザードマップを確認したほか、国土地理院の「重ねるハザードマップ」、国土交通省の「川の防災情報」、東京都の河川ライブカメラの見方などを紹介しつつ、各自が手元のデバイスで操作を体験しました。また高等部の生徒が校内を流れる立野川の管理に携わっていること、最高学部の学生が防災のためにも使用できる高度な水文・気象観測を行っていることも合わせて紹介しました。最後には、洪水や浸水被害を軽減するために私たちが簡単に協力できることとして、雨水を河川や下水道に一挙に集中させないことが肝心だとして、例えば庭にバケツを出して一時的に雨水を溜めること、大雨の最中に風呂の残り湯などを流さないことなどのアイディアを紹介しました。
その後教室を出て、学内の雨水排水対策について実際に見学する時間を持ち、園路の透水性舗装や立野川の暗渠など、創立90周年記念事業の一環で整備された一連の施設を巡りました。

 

校内の雨水排水施設等のインフラを見学

 

文・写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)

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