7月6日に行なわれた「那須農場での学びと持続可能な農業・地域つくり(自由選択科目)」の講義では、『自由学園一〇〇年史』から那須農場の開場、そしてこれまでの歩みについて書かれている第Ⅲ部第五章を輪読しました。本講義では日程の都合とイネの生育状況に合わせて水田実習(田植えや除草)を先行して行って来ましたが、那須農場の歴史や那須地方の地形などについても文献を使って学んでいきます。
1941年に創立者の大きな志と希望を持って始められた農場が、開場間もなく戦争の影響を受け戦中・戦後と卒業生の働きや地域との関りにより今日の農場の礎が刻まれていったこと、農学塾や農繁期託児所などの存在も初めて知った学生もいました。また。日本の農業を取り巻く困難な現状は農場にも影響を及ぼしていることも、農場に数回足を運ぶにつれ実感されていることでした。
学生からは以下のような感想が聞かれました。
「私たちが使っている農場の歴史を良く知ることができた(農場での活動が初めての3年)」
「何度か農場に通って来ていたからこそ『ああ、これがこういうことだったのか』との気付きが多くあり、興味深かった。これまで様々な活動が行われてきたが、新たにRO農法への挑戦や水田での米作りが行われるようになってきたところに立ち会っている者として頑張っていきたいと思った(3年)」
「教育農場として魅力のある場所となって、使われるようになると良いと思った(3年)」
「これからの農場の歴史を刻んでいくのは自分達だと思った(1年)」
「新しい農場の使い方を模索しているのが、今の私たちなのかもしれない(3年)」
今後は水田の除草や農場の露場の維持管理を行いながら、夏期休暇中には周辺地域についての学びを深めるために博物館等への見学も予定しています。
文:小田 幸子(最高学部教員・環境文化創造センター次長)・写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)