ウェストモント大学の学生との交流/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

ウェストモント大学の学生との交流/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

ウェストモント大学の学生との交流

2012年6月29日

2012 Westmont College Students5月から6月にかけて、米・カリフォルニア州にあるウェストモント大学から計11人の学生が自由学園に訪れた。11人は第1陣と2陣にわかれ、それぞれ5月11日〜5月21日、6月15~25日の日程で10日ずつ滞在した。ウェストモント大学は、リベラルアーツを掲げたキリスト教に基づくプライベートスクールで、比較的少人数制の教育を行うなどの特徴を持つ学校である。訪れた学生たちは、「一人一人の人間関係が近いところや、様々な『ほかと違う』ユニークな特徴をもっているところなどが、ウェストモント大学と自由学園は非常に似ている」と感想をのべていた。

彼らの大学には、Emmaus Road というプログラムがあり、これはグローバルな視点で物事をとらえられる学生を育成することを目的とし、物理的、精神的に困っている世界の国々において貢献する機会を学生に提供するプログラムである。今年度は計72名の学生が12チームに分かれ、日本のほか全世界8箇国に派遣されている。そのうちの2チームが日本へ派遣された。彼らの日本でのミッションは東北・磐城での3週間にわたる支援ボランティアである。Crash Japan(Christian Relief, Assistance, Support and Hope)という団体のもとに滞在し、被災地を訪れて活動を行う。

今回は女子部・最高学部の英語教師である鈴木バーバラ先生とのご縁があり、磐城に向かう前に自由学園に訪問することになった。この期間、女子学生・男子学生とも光風寮・記念学寮に滞在し、学生とともに生活した。朝は最高学部・男子部の礼拝に参加し、そこでは1日ずつ、彼らによる礼拝も行われた。同時にギター、ピアノ、歌、クラリネット、ドラムなど得意の音楽による生演奏も披露してくれた。中にはNYカーネギーホールでの演奏経験のある学生もおり、彼が主演となり、しののめ寮のカフェにおいてチャリティーコンサートも開かれた。

日中は各部での英語のクラスに入り、一緒にゲームをしたり、互いの文化について語り合うなどの交流をした。最高学部の英語でディスカッションをするクラスでは、他人や団体など、異文化に’’fit in’’、つまり「なじむ・あわせる」ことについてどう捉えているか、などについて討議しあった。「アメリカの学生は非常に積極的に発言する」という話はよく耳にするが、最高学部の学生たちがその空気を実際に味わえたことは、一つの大きな経験になったのではないだろうか。夜は最高学部生を対象とし、学部食堂で毎日19時から学生を招いて交流会を開いた。ダンスをしたりゲームをしたりと、学生たちは「国籍を超えた同世代の付き合い」を経験できた。

彼らと交流する中で特に興味深かったのは、11人の中でたった一人も、生粋のアメリカ人という人がいなかったことである。さすがは人種の坩堝アメリカ、全員が、アジア、アフリカ、オセアニア、ヨーロッパなど、様々な国のバックグラウンドをもっており、ハワイ出身の学生からはフラダンスを、コロンビアの家系を持つ学生からはズンバを教わるなど、短い10日間で様々な経験を共にし、仲を深められた学生も多くいた。休日には一緒に買い物や回転寿司屋に行くなど、日本の文化を楽しむこともできた。

ほんの短い10日間ではあったが、自由学園とウェストモント大学は学生を通して貴重な関係を築くことができた。訪問した学生からは、「寮での規則正しい生活や、学校での掃除など規則(約束)を最初は少し厳しいと感じたが、それがこの学校においていかに美しいことかということにすぐに気づいた」や「この短い期間で、こんなにも美しい学校と学生たちに巡り会うなど、ここに来るまで想像もできなかった」などの感想を聞くことができた。彼らの日本への貢献に心から感謝し、私たちのこの関係が、今後も続くことを願っている。

2012 Westmont College Students 2012 Westmont College Students

文:白井和佐(学部4年)

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