学部2年 卒業生講座 ― 生命(いのち)を感じる仕事・助産師/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

学部2年 卒業生講座 ― 生命(いのち)を感じる仕事・助産師/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

学部2年 卒業生講座 ― 生命(いのち)を感じる仕事・助産師

2008年2月12日

学部2年卒業生講座女子部76回生の斉藤綾乃さん(看護師・助産師)を講師に迎えての最高学部2年生を対象とした「卒業生講座」の講義が、2月9日(土)に学部棟中教室にて行われた。


講義では、初めに齋藤さんから「助産師」という仕事について説明して頂いた。その後、男女5名ずつのグループに分かれ、「できちゃった婚をどう考えるか」についてのディスカッションを行った。ディスカッションでは学生一人一人の真剣な意見が活発に交わされ、人(生まれてくる赤ちゃん)の命というものについてどのように受け止めたら良いのか深く考えることとなった。
ディスカッション後には、妊娠から出産までの経緯について、赤ちゃんのエコー写真を見ながら齋藤さんに説明して頂いた。また助産師という仕事を通じて、多くの人の「誕生」に出会うことのできた喜びや、「死産」に出会うことの悲しみについてのお話を伺った。
齋藤さんは、今回の講義の事前課題として「最近、命について考えることはありますか?」という質問を学生にされたが、その回答のほとんどが人の「死」を意識したものであったことに驚かれていた。また齋藤さん自身は、その職業柄から人の「誕生」と出会う場面が日常的に多くあり、命について考えても最初に「誕生」を思い浮かべるということを話されていた。そして講義の締めくくりとして、「どのような形であっても構わないので、人の命というものについて考える機会を持って欲しい。」と話された。
今回の講義を通じて、例えば「人の命」について考えるとしても、そこから「死」を想像するかあるいは「誕生」を想像するかによって、物事の考え方・捕え方に大きな違い(ポジティブな発想とネガティブな発想)が生じるのを実感することができた。人の命というものについてどう思うか(考えるか)は人それぞれであるが、物事を多角的な方面から捕えることを練習するという意味においても、齋藤さんの話されたように、人の命について考える機会をこれからも多く持ちたいと思った。人の命と最も近い所で働かれている齋藤さんのお話を伺うだけでなく、学生一人一人が「命」というものについて深く考えられたのは、大変貴重な機会であったように思う。
学部2年卒業生講座   学部2年卒業生講座
   (左)グループディスカッションの様子 (右)エコー写真について説明される齋藤さん

文:山本虎太郎(学部2年) 写真:遠藤敏喜(学部教師)

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