3月27日から31日まで、最高学部生4名・引率の教師1名が岩手県釜石市・大槌町で第36陣の復興支援活動を行った。道中の川沿いには桜が咲き始めており、厳しい冬から暖かい春への移ろいが感じられた。
今回現地で伺ったお話に度々出てきた話題は「復興住宅について」であった。現在、抽選で復興住宅に当たった人の仮設住宅からの移動が進んでいる。それに伴う仮設住宅の住人の減少により、複数の仮設住宅の住人を1つに集約させることも進んでいる。これらの変化が生み出す不具合は地域コミニュティから行政まで多岐に及ぶ。実際に活動をする中でこの不具合を感じ、それに対して私たちが出来ることは活動対象をより細かい単位へとシフトしていくことだと思った。

現地にて
学部生の支援活動は約3カ月ぶりであった。この期間で自由学園が活動の中で関わってきている現地のモノや人々は、目で見える現地の実態とは裏腹に多く変化した。それでも変わらず、滞りなく活動を続けられるのは揺るぎない継続故であろう。東日本大震災のボランティア活動への意識の風化が進んでいる社会において、自由学園が行う震災支援活動の存在価値はより高まっているのではないだろうか。個々の微力が団体の強力となりやすいことは学園の長所である。より多くの学生の関心が向けられることを期待したい。
今回の活動が多くの支えにより行え、終えられたことに感謝したい。
文:写真:橋本佳香(2年)