能登半島地震 第3回支援報告/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

能登半島地震 第3回支援報告/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

能登半島地震 第3回支援報告

2024年11月25日

最高学部では、全国友の会と共同で能登半島への支援を行っています。
2024年7月・8月の2回、現地での支援を行っており、3回目となる今回は、同年11月19日から21日の3日間、石川県珠洲市・輪島市にて行いました。

今回のメンバーは、全国友の会(中央部・信越部・福井友の会)9名、最高学部3年 中谷萌乃、松島希実、2年 山下真生、咲花昭嗣先生の計13名です。

11月19日夜に石川県七尾市にある宿泊先:和倉温泉「のと楽」に到着、全員で顔合わせを行いました。

20日は7:00に宿を出発、車で2時間半ほど先の珠洲市正院町第1団地に入りました。
正院町第1団地は、小学校のグラウンドに建てられた集合仮設住宅です。

壁がおちた小学校の体育館(珠洲市)

珠洲市に近づくにつれ路面や住宅の様子が大きく変わり、自然災害の力の大きさを目の当たりにしました。

第1団地では、煮物の試食などを通した鍋帽子講習会とフリーマーケットを行いました。
フリーマーケットの出品物は、全国の友の会会員が手作りした日用品や冬小物です。同じく友の会会員手作りのクッキーは、講習会・フリーマーケットに参加された方全員にお配りしました。

午後は、第1団地から車で10分ほど離れた場所にある正院町第2団地にて、手仕事ワークショップ・フリーマーケットを開催しました。

珠洲市での活動のようす
珠洲市での活動のようす

手仕事の会ではそれぞれ会話を楽しみながら小物入れを制作、手仕事に集中した体をほぐすため、婦人之友2024年3月号掲載のボールペンを使ったマッサージも行いました。

第1・第2団地ともに盛況のうちに会を終えることができ、さらに仮設住宅での生活の様子を実際の言葉そのままに聞けたことは、学び多い経験でした。

20日の活動の最後に珠洲市役所へ向かい、職員の方にケーキ・クッキーをお届けするとともに、珠洲市の現状をお聞きしました。

震災を皮切りに都市部への人口流出が続いていること、特に若手が少なくなっていることについてお話ししてくださり、実際に、日中は話す相手がいない・家屋取り壊しが進んだことで風の音が響き寂しさが増す、という団地の方のお話しと合わせて、強く印象に残っています。

珠洲市にて

11月21日は、8:30に宿を出発し輪島市へ向かいました。
輪島市は震災の影響に加え、9月の豪雨による被害があり、畑に取り残された流木、地面に積もった泥、多くの傾いた標識が衝撃的でした。

仮設住宅の側にある浦上公民館で、通帳入れ作りの手仕事ワークショップ・フリーマーケットを開催、30人ほどの方が参加してくださいました。

浦上公民館でのワークショップ
浦上公民会でのワークショップのようす
浦上公民館でのワークショップ

手仕事を教え合いながら段々と距離が縮まり、輪島のみなさんとも、友の会の方とも濃厚な時間を過ごすことができ、震災以降の現地状況を学んだことはもちろん、信州・石川の文化や空気をも体験できたのではないかと思います。

この3日間は私たち最高学部生にとって、自然災害とは何か・復興とは何かを考え、疑問を持ち、現地の人との交流の中でさらに自分の思いを深める期間となりました。

また、現地の思いと市政の指針・地方の災害対策と都市の災害対策など、さまざまな面におけるギャップにも気が付きました。

今後社会に出ていく私たちは、いつ・どこで起こるか分からない災害に対して、当事者にも支援者にもなり得ます。

未来に対して・まさに渦中にある能登地域に対して、この経験を生かし何ができるか、それぞれが考えていきます。

文・写真:2024年11月石川支援メンバー 山下真生・中谷萌乃・松島希実(最高学部学生)

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