東久留米市環境フェスティバルに出展/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

東久留米市環境フェスティバルに出展/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

東久留米市環境フェスティバルに出展

2018年6月27日

2018年6月9日(土)と10日(日)に東久留米市役所で開催された「第22回東久留米市環境フェスタ,きてみてアクション」に最高学部生活経営研究実習「庭園・自然環境:草本・潅木」グループが参加し,パネル展示を行った.当日は総数50の団体,企業,学校,行政が,参加・協力し,日曜日はあいにくの雨天だったにもかかわらず,2日間でおよそ2000人の方が来会した.草本・潅木(旧自然誌・環境)グループは,2003年の第7回東久留米市環境展から参加しており,今回が15回目の参加となった.

東久留米市環境フェスティバルに出展

東久留米市役所入り口

東久留米市東部に位置する自由学園のキャンパス内には, 黒目川支流の落合川のさらに支流である立野川が西から東に流れている.この立野川の南側には10 mほどの崖があり,その上は台地になっていて田無の方に続いている.この台地と立野川との間の崖の連なりは,立野川崖線(たてのがわがいせん)と呼ばれている.この北向きの崖の斜面は,上流部を中心に大切に維持されてきた.この崖の斜面の林(縁崖林(えんがいりん))には,武蔵野の野生植物が今も多く生育している.

東久留米市環境フェスティバルに出展

立野川崖線(自由学園内)

かつて東久留米市は,農地や雑木林に囲まれ,多くの野生植物が生育する武蔵野の自然豊かな地域であったが,1955年頃から,人口増加に伴い宅地開発が進み,自然が急速に減少し始めた.そこで,このことを危惧した地域の方々と共に,東久留米市の豊かな自然を維持するための保全活動を始め,以来半世紀に渡って「自然誌・環境」グループ,そして「草本・潅木」グループとして活動を続けている.

現在は,最高学部(大学部)1,2年生11名が,この貴重な自然環境を保全していくために,キャンパス内を中心に観察調査や手入れなどの活動を行っている.また2009年からは,自由学園から1 km上流の向山緑地・立野川源流域で,動植物や湧水の様子を観察し,気温なども測定している.そして,これまでの観察調査の記録などの貴重な自然誌資料を元に自然環境の変化についてまとめ,これから先どのように豊かな自然環境を維持復元していくのか,保全活動について考えている.

今回は,これらの中から「自由学園と立野川縁崖林の植物」というテーマで,特に外来種について報告をした.また男子部の川管理グループ(高等科2年6名)も,「立野川の生きもの~生物多様性の視点から考える~」として,普段の活動内容や,立野川での底生生物の調査の結果や,立野川に生育・生息する特定外来生物への対処などについての展示を行った.

東久留米市環境フェスティバルに出展

東久留米市環境フェスティバルに出展

東久留米市環境フェスティバルに出展

草本・潅木グループの展示

さらに今年度は,2018年3月に東久留米市生物多様性地域戦略が策定されたのをうけ,「みんなで観察 生きもの広場」が市役所向かいのスペース105で開かれ,1~2年次に「自然誌・環境」グループに所属していた最高学部4年の「自然の理解と創造」ゼミの学生が参加し,多摩六都科学館の協力をえて向山緑地に関する展示を行った.

東久留米市環境フェスティバルに出展

「みんなで観察 生きもの広場」入口

東久留米市環境フェスティバルに出展

東久留米市環境フェスティバルに出展

東久留米市環境フェスティバルに出展

東久留米市環境フェスティバルに出展

同上内 自由学園展示 自然の理解と創造ゼミの向山緑地での生物調査を中心に,「みんながこのまちの生きもの係」

庭園・自然環境:草本・潅木グループ 
黒沼輝海(学部2年)

カテゴリー

月別アーカイブ