3月9日に福井大学で開催された日本教育工学会研究会:ICTを用いた学習環境の構築において,4年生が卒業研究の成果の一部を発表しました.発表したのは次の2チームです.
小池万緑・中田樹・中村弥生
学生による学内ポータル開発の試み-調査に基づくアプリ機能の検討-
学部で現在実際に使用されているアプリを開発し,開発を通して得られた知見を発表しました.
細内龍平
ハードウェア理解のための小学生対象パソコン講座からの一考察
JIYUアフタースクールの児童を対象にパソコン講座を開催し,講座の様子から小学生の今後の情報教育を検討し,得られた知見を発表しました.
学生は全員はじめての学会参加,はじめての学会発表でした.以下に,発表直後に書いてもらった感想を紹介します.
小池
はじめての学会発表でしたが,3人でよく相談して練習を重ねていたので落ち着いて発表することができました.他の発表内容も自分たちが取り組んでいたことと研究の目的が重なる部分も多く,とても興味深くて勉強になりました.自分たちとは異なる視点からの取り組みを知る機会となりました.
中田
発表自体はすでに卒業研究報告会で慣れていたため,特に緊張もせずに話すことができました.他の方々の報告を聞くのも教育に多様なツールが活用されていることがわかって,非常に刺激的でした.さらに,私たちの研究が外部の方にも興味を持っていただくことができ,好感触を得ることができたので,研究に対する自信を持つことができました.
中村
今しかできない貴重な経験ができ光栄でした.約1年を通して研究に向き合い,学会で発表したことにより,様々なご意見をいただくことができました.研究を誇りに思い今後の糧にしていきたいです.
細内
学会での発表は学べるものが多くあった.初等部からずっと自由学園だったので,同じ環境で育ったコミュニティに属しており,研究への考え方が偏っていたかもしれないと不安もあったが,自分の研究していたテーマが一般的社会に与える影響を実感できた.また逆に,ほかの方の発表を聞いたことも,新たな視点を増やせる良い機会となった.学園生活の最後にこのような機会を与えられたことに感謝したい.
今回の研究会は115の研究発表が8つの会場に分かれて行われる大きな会でした.参加者の多くは研究者・大学院生で,大学生はほとんどいなかったように思いますが,研究指導にあたってくださった中村佐里先生のおかげで,他大学の先生方と密接に交流することができ,温かい雰囲気で研究成果を発表することができました.質疑応答の時間も多くありましたが,よく答えていました.また私などは,はじめての学会に参加した時は緊張しておとなしくしていたものですが,細内君と中田君は他の発表に対しても積極的に質問をしており,これには私も驚かされると同時に,頼もしく思いました.
文末ですが,研究を進めるにあたっては多くの方にご協力いただきました.お礼申し上げます.
文:遠藤敏喜(学部教員)
写真:中村佐里(学部・女子部講師)