最高学部4年生が形の科学シンポジウムで研究発表しました/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

最高学部4年生が形の科学シンポジウムで研究発表しました/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

最高学部4年生が形の科学シンポジウムで研究発表しました

2020年12月12日

最高学部4年の波多野修一君が,2020年12月5~6日にオンラインで開催された「第89回形の科学シンポジウム」において,卒業研究で得られた結果の一部を口頭発表しました.

オンラインで研究発表
オンラインで研究発表する波多野君

発表題目は「カラー2次元コードの配色効果」です.近年,携帯電話やスマートフォンの普及に伴い,QRコードに代表される2次元コードがウェブサイトや商品に掲載されるようになりましたが,QRコードは雑音状に配置された白黒の幾何学模様であるため,サイトや商品の美観を損ねるのではないかと問題視し,本研究では,2次元コードにカラー情報を付与することでデザイン性を高めました.発表では,株式会社IT働楽研究所が開発したIoTCodeを持ちいて,とくに配色の観点から,コードの復号に影響を与えることなく,コードのデザインがより有機的なものに変更可能であることを豊富な実例をもとに主張しました.

実は,研究をはじめるにあたって,自由学園と親交のあった芸術家・教育者のヨハネス・イッテン(Johannes Itten;1888-1967)が,学生たちに勉強として,名画を色調とその割合をもとに帯状に要約させていたことがわかり,それならばカラー2次元コードでも表現可能ではないかと考えたことが本研究の発端です.

フィンセント・ファン・ゴッホ 作品「ひまわり」のカラーコード化
フィンセント・ファン・ゴッホ 作品「ひまわり」のカラーコード化

波多野君は,オンライン発表であったため,学校の研究室から配信しましたが,とても落ち着いた発表でした.時間も与えられた時間ぴったりの20分間でした.波多野君の感想は次の通りでした;「ゼミのメンバーや学校での発表と違って,知らない方ばかりであったため質問が想定できず,緊張しました.どの質問も新しい発見があり,大きな刺激となりました」

文・写真撮影:遠藤敏喜(学部教員)

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