いちごジャムをつくる 生産・加工・そして消費の視点/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

いちごジャムをつくる 生産・加工・そして消費の視点/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

いちごジャムをつくる 生産・加工・そして消費の視点

2022年5月28日

5月12日、自由学園最高学部 生活経営研究実習 食グループの指導者と学生あわせて12名が埼玉県秩父にある和銅農園へ行き、ジャムに使用するためにいちごの収穫を行いました。60㎏のいちごを収穫し、翌日1年生でジャムにしました。

いちごの収穫

  

今回収穫したいちごは、あまおとめ、紅ほっぺ、よつぼし、あきひめ、あまクイーン、5種類です。

和銅農園二代目の田口直樹さんに質疑応答していだだき、その中でも土耕栽培と高設栽培について詳しくお話を伺いました。

生産者の田口さんからお話をうかがう

  

いちごを育てる上での知識はご自身の知見と経験豊富な農家の方々に聞きに行って得たものだと仰っていました。

和銅農園はもともと、地面で直接栽培する土耕栽培という方法でした。土耕栽培は地面に近い分摘みにくい事や、カビ・感染症などの面で清潔さが欠けてしまいますが、時間をかけて育てるため味が濃厚になり美味しいいちごが出来ます。ですが、観光やケーキ用いちごを目的とするようになってからは高設栽培を行っています。腰の高さに株を置く事で楽な姿勢で作業出来ることや衛生面も確保でき、水はけがよく柔らかい土にこだわれば、土耕栽培に負けない美味しいいちごが育つそうです。

収穫するときに、いちごの茎を掴み横に傾けて引っ張ると簡単に取れるということを教わり、負荷をかけずに摘むことができました。

今回、5種類のいちごの食べ比べをして、一つ一つの形や甘さ、酸味の強さ、また、後味などの違いに気付くこともできました。

ジャムの制作はいちごのヘタを取るところから始め、大鍋2つに、いちごの重さの1/2の砂糖を入れて50分ほど煮ました。

収穫したいちごを計量して砂糖の分量をきめる
ヘタを取り除く
アクを丁寧にとりながら煮詰めると赤くきれいなジャムに

   

今回収穫したいちごは中心部分の白さが目立つものが多く、きちんと色が出るのかと不安でしたが、煮詰めることで赤くきれいないちごジャムが出来ました。

今回、直接生産者からお話を聞くことで、買ったいちごを加工することでは学べないことを知り、考えることができました。完成したジャムは今後、各部のお食事に出る予定です。

   

文・写真: 三部あまね・藤井俊英(最高学部学生)、古澤さくら(食グループ指導者)

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