生活経営研究実習:庭園・自然環境:樹木グループが新宿御苑を見学しました/研究・実習 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

生活経営研究実習:庭園・自然環境:樹木グループが新宿御苑を見学しました/研究・実習 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

研究・実習

生活経営研究実習:庭園・自然環境:樹木グループが新宿御苑を見学しました

2022年11月26日

樹木グループの2年生は、週3コマの実習のうち1コマは座学を行い、生態学、園芸学、肥料学等の基礎を学びます。その一環として、毎年11月上旬に4つの目的をもって新宿御苑の見学を行っています。

目的1は、新宿御苑にある3つの形式の庭園を見学すること。目的2は、御苑にある様々な樹木を観察すること、この2つの目的は学園の庭と樹木との比較を行いながら、日頃の実習での学びを確認するためです。そして目的3は、毎年11月1〜15日に御苑で開催される「菊花壇展」の見学を通し、人間と植物の関わりを学び考えること、目的4は温室を見学して植物の多様性を学ぶことです。特に、目的3としてあげた菊花壇展は、宮廷園芸の流れを組む御苑独特の菊花壇の展示を期間限定で見られるもので、一般にもとても人気のある展示です。この見学を行う前に、新宿御苑の概要、江戸期の園芸についてなどを講義で取り上げ、学生も御苑について自分の関心のある事項の調べ学習を行いました。

11月11日(金)の見学当日は素晴らしい快晴に恵まれ、樹木グループ2年生2名は元気に新宿御苑新宿門に集合しました。初めに新宿門正面に展示されている「大作り」(1本の株から数百輪の花を咲かせる仕立て方)を間近で見て、本当に1本の茎からたくさんの花が咲いていることを確認し、その「技」に感嘆しました。入苑後は日本庭園で行われている菊花壇展を見学、その栽培技術と共に展示方法にも関心を持って学ぶことができました。次に御苑を支えるバックヤード(内部に菊栽培所がある)を外側から見て、広大な敷地や菊花壇展を支えるためにはこのような場所が必要であることを学びました。更に、苑内を歩きながら様々な樹木を観察しました。次に、整形式庭園、風景式庭園を見学、2つの違いを実際に確認しました。整形式庭園では秋バラが香り高く咲いており、香りや色を楽しみながら歩きました。最後に、温室の見学を通し、日常目にする植物とは形態、色彩の異なる植物や、日頃食用にしている植物(カカオ、バニラ、バナナなど)の実物を見ることができました。

 

新宿御苑の日本庭園

 

「大造り花壇」展示の前で

 

見学を終えて学生からは「今回、新宿御苑に行ったことで知らないことを多く知ることができたと思う。菊についても菊だけでなく、菊の管理方法、昔の人の技術の高さ、バラの品種の多さ、庭園のデザインなど多くのことを学ぶことができ、とても面白かった」「非常に綺麗で、植物の種類も豊富でとても勉強になった新宿御苑だった。また家族と一緒に行きたいと思った」などの感想がありました。

このような学外での見学を通し、日ごろの実習について振り返ることを今後も大切にしていきたいと考えております。

 

文・写真:小田 幸子(最高学部教員)・写真:最高学部2年生

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