2023年3月8日(水)に、茨城大学日立キャンパスを会場に開催された、令和4年度土木学会関東支部技術研究発表会で、最高学部教員の吉川が、研究グループを代表して『三重県尾鷲市の地形性降雨と周辺地域の降水量分布に関する比較検討』と題して口頭発表しました。自由学園海山植林地の教育・研究フィールドとしての活用を念頭に実施している調査から途中経過を取りまとめたものです。
海山植林地の位置する三重県紀北町や、隣接する尾鷲市周辺は、日本有数の多雨地帯として知られ、気象庁の「尾鷲」地点の年間降水量は、4,000mmを超えます(東京は1,600mm程度)。これまでこうした条件下の水環境・水循環について、いくつかのテーマを掲げて調査・研究に取り組んで来ています。今回は、多雨地帯と言われながらも、地形性降雨により地域内で降水量のバラツキが相当程度ある可能性について、複数の期間が設置している地上雨量計データを網羅的に収集し、その結果を空間的に可視化し検討しました。
また日立市の訪問に際して、環境省の平成の名水百選に選定されている「泉が森湧水及びイトヨの里泉が森公園」、「諏訪の水穴(鍾乳洞)」など特徴的なスポットを視察しました。
文・写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)