最高学部 「那須農場での学びと持続可能な農業・地域づくり」の講義で5月25日(土)〜26日(日)の2日間、学部生7名と教師2名の計9名が那須農場付近の自由学園の田んぼにて除草作業などの活動を行いました。25日(土)の午後に学園を出発し、夕方頃に那須に到着して、田んぼのイネの生育状況を記録観察する事と那須地域の水質を調査する2班に別れ今回の活動を開始しました。
田んぼの状況とイネの生育状況としては、全体的に大きく成長しており、長いもので30センチに迫るものもありました。また、前回の活動の成果か、雑草は思いの外多く無く、2日目の除草作業はスムーズに進められそうでした。
田んぼで成長を確認し、成長の計測を終えた所で観察・スケッチするため数本のイネを取り、夕食後に皆で観察を行いました。イネの観察は前回の活動でも行いましたが、今回はその時よりも成長している事がわかり、草丈の他にイネの分げつが始まっている事も見て取れました。成長途中のイネを田んぼから観察するだけでなく、根まで見て観察する事で、どういった生長の仕方をするのかをしっかりと知る事ができたと思います。
その後、那須農場の気象観測露場用の柵を作る作業を少しだけ進めて1日目の作業を終えました。
2日目は朝5時に起床し、農場内の草刈りと那須農場の露場の柵を作るところから始まりました。前回の作業で柵の塗装は終わっていたので、材料を組み立て、あとは取り付けるだけとなったので、次回はいよいよ柵の取り付けを行い、露場の修復作業は完了する予定です。その後朝食を取り、田んぼへ向かいました。
田んぼの作業は前回に引き続き、田打車(手押式中耕除草機)をいつもお世話になっている農家さんにお借りしました。田んぼに到着してからは農家さんから水管理などの貴重なお話を伺って、作業を開始しました。今回ははじめに中間追肥として、肥料散布も行いました。
今回の作業では、本講義とは別に探求の活動で不耕起栽培に挑戦している最高学部・高等部・中等部の自主活動「RO農法への挑戦」グループも那須農場に来ており、探求の一環で参加している中高生の中で、田んぼに興味を持ってくれた有志にも参加してもらいました。中高生は最初は教えてもらいながらの辿々しい操作でしたが、後半では作業にも慣れて、すいすいと田打車を押していました。前日の生育状況を見た時に確認した通り、雑草が少なく、田打車をかけるのにはあまり苦労はしませんでしたが、だんだんとヒエが生え始めており、見える範囲は事前に除草しました。
また、前回から雑草による収穫量の違いも比較しているため、今回も新たに除草を行わない範囲を増やし、除草すること場所と区別して作業を行いました。前回の除草作業を行わなかった範囲は雑草によって表面は覆われていたものの、イネ自体は他と変わらない大きさに生長していたので、これからどう生長していくのかが楽しみです。この日は田んぼでの作業の他にも、前日に引き続き那須塩原地域の水質調査も行いました。
今回の活動では前回の続きとしての除草作業を主に行いましたが、次回は3回目ということもあり、生育状況や田んぼの状況も大きく変わってくると思われます。それに合わせた除草作業を行うとともに、生育状況の記録の蓄積を行い比較することで、より研究的な面でもこの講義を充実したものにしていきたいと思っていますので、皆様には引き続き暖かい目で見守っていただけたらと思います。
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文:丸原 歩(最高学部3年)・写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)