学部4年 自然の理解系合同ゼミ開催/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

学部4年 自然の理解系合同ゼミ開催/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

学部4年 自然の理解系合同ゼミ開催

2008年5月28日

自然の理解系合同ゼミ学部4年の「自然の理解」系の総合演習「物理・化学」「生物・農芸」「数理情報」は、5月27日(火)の18時から19時半まで、合同ゼミを行なった。各ゼミの4年生が、自然系の学生と先生を前にして、卒業研究の概要と計画を発表した。他の系に所属する3~4年生や2年生や卒業生からも数名ずつ出席があった。発表は次の通りであった。


物理グループ
タイトル:粉塵爆発を動力に変える
メンバー:荒井紀昭・鈴木 新・田口善規
概要:昨年の卒業研究「粉塵爆発をコントロールする」を継続するもので、次段階である連続爆発を目指し、装置の製作を通して、研究する。
化学グループ
タイトル:ジャガイモの塩分吸収メカニズムの解析と応用(仮題)
メンバー:一野邉 融・高尾文歌・高柳宏子・禰寝碧海
概要:”塩辛くなった料理にジャガイモを入れるとジャガイモは塩分を吸収する”という説を調理科学という分野から検証する。
  自然の理解系合同ゼミ   自然の理解系合同ゼミ
   (左)物理グループの報告 (右)化学グループによる実験
生物・農芸グループ
タイトル:自然と人のかかわり
メンバー:畑 拓郎・渡部俊太郎
概要:落合川のアブラハヤとタカハヤや柳窪のコムギの調査をもとに、東久留米の変遷を考察する。
  自然の理解系合同ゼミ   自然の理解系合同ゼミ
   (左)生物・農芸グループの報告 (右)数学グループの報告
数学グループ
タイトル:Modelling duration of necessary and non-necessary activities in daily life:fitting mixture models to Japanese time use survey data
メンバー:安齋達彦
概要:全国友の会の生活時間調べデータをもとに、正規分布と指数分布の混合分布モデルを提案し、必須行動と非必須行動の関係をデータの分布から記述する。
タイトル:Development of switching state models for bird count series
メンバー:高橋仁穂
概要:男子部のバードセンサスデータをもとに、観測羽数と環境要因の関係を記述するダイナミックモデルを構築する。
情報グループ
タイトル:UMLデザインパターン適用による情報伝達手法の提案
メンバー:竹島 綾
概要:自らが参画する”場”や”組織”をより設計上の理想に近づけていくためのデザインおよびマネジメント手法を考察する。
  自然の理解系合同ゼミ   自然の理解系合同ゼミ
   (左)情報グループの報告 (右)感想を述べる3年生
今回は卒業研究の計画の話だったので、報告はそれぞれ10分ずつの短めで行った。内容に関する質問などはアンケート用紙に書いてもらい、後日3年生がまとめて、それぞれのゼミに配ることにして、会の最後には出席者ひとりひとりに感想を述べてもらった。
下級生からは「継続性があってよい」「身近なことを取り上げていて興味深い」「難しかったけど実際に見えるものを解明するのは面白いと思う」「これまで理科系はさけていたがあらゆる側面から見ることをしてみたくて参加した」などの声があった。同級生や先輩からは「先行研究のことにきちんと触れているのがよい」「研究内容だけでなくプレゼンや報告会の運営もレベルを上げていきたいので聴きにきた。今後の参考にしたい」「領域は異なっても本質は同じであると感じている」「もっと観客を増やせばより効果があろう」などの声があった。
この合同ゼミの試みは3年目となるが、会そのものが次第に成長していることを実感した。次回は9月に行い、3年生に発表してもらう。より多くの学生が出席できるように呼びかけていきたい。
なお、安斎くんと高橋くんは、それぞれこの夏にオランダとアイルランドで開催される次の国際学会で上記内容を講演する。
International Workshop on Statistical Modelling
http://www.statmod.org/
International Biometric Conference
http://www.cpregistrations.com/ibc/2008/

文・写真:遠藤敏喜(学部教師)

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