現代の家族のあり方について考える 学部開講記念講演/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

現代の家族のあり方について考える 学部開講記念講演/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

現代の家族のあり方について考える 学部開講記念講演

2009年4月11日

4月10日(金)に記念講堂で学部開講記念講演が行われ、学部生全員と学部教師は、天野正子先生(東京家政学院大学学長・お茶の水女子大学名誉教授)をお招きして、「問い直される家族のあり方―”家族”というのぞき窓から―というタイトルでお話を伺った。天野先生はジェンダー社会学や歴史社会学の第一人者として知られ、長年家族のあり方についても研究に取り組まれている。


始めに20世紀と21世紀の家族のあり方について触れ、「20世紀はものづくりが盛んに行われた世紀だったが、21世紀は人と人との結びつきが問われる世紀になる事を予感する。その中で”家族”は欠かせないものである」と話された。次に現代における日本の家族について触れ、時代と共に変わった家族のあり方、女性の社会進出との関係について詳しく取り上げられた。この中で、「女性の生き方の多様化が、家族の形の多様化につながっている。家族=血縁という定義は成立しなくなり、家族は同居するという概念は崩れ、共同性という根拠が揺らいでいる。1990年代後半になると、家族を”形態”として定義せず、”関係”として結びつけようと流れが変わりつつある。今は試行錯誤の段階である」と話された。
  学部開講記念講演   学部開講記念講演
人生を送る中で欠かす事の出来ない存在が家族である。そのあり方について、深く考える良い機会となった。

文:八木顕人(学部3年) 写真:浅野聡一郎(学部3年)

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