自主研究「RO農法への挑戦」活動報告:那須農場和綿栽培畑の草刈りと「あだたら食農School farm」「福島大学実験圃場」の見学/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

自主研究「RO農法への挑戦」活動報告:那須農場和綿栽培畑の草刈りと「あだたら食農School farm」「福島大学実験圃場」の見学/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

自主研究「RO農法への挑戦」活動報告:那須農場和綿栽培畑の草刈りと「あだたら食農School farm」「福島大学実験圃場」の見学

2022年7月30日

7月25日、26日に最高学部1年6名、女子部高等科3年3名、2年1名、教員4名の計14名はリジェネラティブオーガニック農法(RO農法)の活動を進めるために那須農場へ行きました。また、今回は夏休み中ということで学期中にできなかった、福島県にある「あだたら食農School farm」と「福島大学実験圃場」の見学も行うことが出来ました。

1日目は11時頃に那須農場に到着し少し早めの昼食とミーティングを済ませてから作業を開始しました。行った作業は主に3つあります。

①畑内の草刈り

1か月前に草刈りを行ったにも関わらず、大人の膝くらいの高さまでの雑草が生い茂っていました。雑草の中に埋もれてしまった和綿を刈ってしまわないよう気を付けながら行いました。以前パタゴニアの木村さんに指導していただいたときに「育てている作物の半径20㎝は守ると良い」と教わったのでそれに倣い和綿の半径20㎝は重点的に、それ以外の場所はできる範囲で草を刈り、前回と同じように草でのマルチングも行いました。

②発芽と成長度合いの確認

畑A:播種箇所288中、発芽箇所122   発芽率約42%

畑B:播種箇所360中、発芽箇所88 発芽率約24%

6月末では畝がない畑Bの方が、発芽率が高かったのに対して、今回は畑Aの方が高く、また畑Bの方は大幅に減っていました。その理由としては、今回は雑草の丈がとても高く畑Bの方は畝がなかったため和綿を見つけることが難しく、間違えて刈ってしまった、倒してしまったものがあったかもしれないということが考えられます。

また、一番大きく育っていたものは丈が58㎝で本葉の数が16枚でした。

発芽と成長度合いの確認をした後に無事に育っているものを何とか保護しようと、大きく育っているものには支柱を、まだ小さいものには割り箸を挿しました。

③追肥

今まで肥料をあげるということは行ってきませんでした。しかし、以前綿の成長度合いがゆっくりだと相談したところパタゴニアの木村さんから「有機の肥料をあげてみてはどうか」というアドバイスをいただきました。そこで今回は小粒の醗酵油粕を一苗約12粒ほどあげてみることにしました。

 

草刈り後、支柱を立てる

 

作業を終えて振り返りの時間

 

2日目は7時半ごろに那須農場を出発し、福島県にある「あだたら食農School farm」と「福島大学実験圃場」へ向かいました。

①「あだたら食農School farm」の見学

「あだたら食農School farm」は耕作放棄地を活用し有機栽培や不耕起栽培を学べる場所となっており、代表の根上敬さん、福島大学農学群食農学類の金子信博教授が指導に当たっています。今回は金子教授にSchool farmの案内と不耕起栽培についてのお話を伺いました。

不耕起栽培の区域では有機栽培の区域より成長度合いはゆっくりでしたが、昨年よりも大きく育っているようです。また、不耕起栽培、有機の耕起栽培で育てたトマト(シシリアンルージュ)の食べ比べもさせていただきました。不耕起栽培のトマトの方が、甘みが強く美味しいという意見が多かったです。そして、School farmではライ麦のマルチが行われていました。ライ麦は日本でも育てやすく雑草を防ぐカバークロップの役割があることを教えていただきました。和綿を収穫した後の裏作の作物や雑草対策について悩んでいた私たちにとって、とても参考になるお話でした。

②「福島大学実験圃場」の見学

「福島大学実験圃場」は福島大学の敷地内にあり金子教授や福島大学の学生が野菜を栽培しています。そこでは不耕起栽培で除草剤あり、なし、耕起栽培で除草剤あり、なし、の4つの条件で大豆が育てられていました。また、籾殻堆肥という簡単に作ることが出来る堆肥の作り方と作っている様子の見学もすることが出来ました。

この2日間、特に2日目は私たちのこれからの活動のためのとても有意義な時間を過ごすことが出来ました。それぞれが今回学んだことを自分の中で整理し、長い休みを使って更に新しく学び、2学期からの活動に生かせると良いと思います。そして、金子教授がお話の中でおっしゃっていた「実験し、自分たちで結果を確認することほど強いことはない。みんなでアイデアを出してなるべく色々なことを試すと良い。」という言葉を胸にこれからもたくさんのことにチャレンジしていければと思います。

 

あだたら食農School farmの見学

 

金子先生からお話を伺う

 

文:眞鍋志麻(最高学部1年)・写真:最高学部1年

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