私たち自主研究「RO農法への挑戦」グループは10月1日(土)、2日(日)に夏休み後初の活動を行いました。今回は最高学部1年6名、女子部生徒4人、教員2名、卒業生1名の計13名が参加し、那須農場での作業に加えて、パタゴニアさん、Three Little Birdsさん、MIN-ENEさんが千葉県匝瑳市で不耕起栽培に取り組まれている畑での枝豆の収穫作業の体験も行いました。
1日(土)は8時頃に学園を出発し、10時半頃千葉県匝瑳市にある畑に到着しました。この畑はパタゴニアさん、Three Little Birdsさん、MIN-ENEさんが協力して昨年から不耕起栽培に挑戦されている畑で、畑の上ではソーラーシェアリングが行われています。この畑では7月28日に草刈りを体験させていただき、昨年度の12月には男子部での「探求」の授業の中で大豆の収穫にも訪れています。
今回は枝豆の収穫を手伝わせていただき、収穫した枝豆の1部は持ち帰らせていただきました。雑草も多くありましたが、その中には沢山実った枝豆があり不耕起・有機での栽培の可能性を改めて感じました。また不耕起栽培の研究をされている茨城大学の小松崎将一先生やその畑を管理している農家の方、パタゴニアの木村純平さんにもお話を伺い、不耕起栽培についての理解を更に深めることができました。
作業後は那須農場に移動し、那須農場ではミーティングを取り、新しく参加した人の自己紹介や翌日の作業内容の確認などを行いました。
2日(日)は朝7時半から作業を開始し、まず綿の生育状況の確認・収穫、長さの計測、折れてしまっている綿の刈り取りを行いました。先月の時点で30㎝以上の長さがある綿は少なかったため今回残っていたものも少なく、畑A(奥側)は40本、畑B(手前)は26本でした。その中でも結実していたものは畑Aで14本、畑Bで8本でした。畑Aは最大117㎝で平均64.4㎝、畑Bは最大135㎝で平均94.6㎝の綿の成長具合でした。
計測後結実していない綿や折れてしまっている綿の刈り取りを行いました。折れてしまっている綿は芯の部分が食べられているものが多く、虫による影響ではないかと思われます。また収穫できた綿は3つしかなかったので、どのようにしたら収穫できる量を増やせるかを今回の反省を踏まえ、次回への改善策を考えていきたいです。
その後は、畑の草刈りとライ麦の種まきを行いました。ライ麦は春の実を付ける頃に押し倒すことによって、その後の畑での雑草の成長が抑制されたり、土壌の被覆による保水性や微生物の多様性などが増加すると福島大学の金子信博先生からお伺いしたため、種をまいてみることにしました。また今回の草刈りでは2つの畑に加えて、畑Aの奥側1aと畑A,B間約1aの草刈りも行い、来年度の栽培やライ麦の種の収穫のためにも畑の拡張を行いました。
畑には1aあたり1㎏ライ麦の「クリーン」という品種の種を一番奥、畑A、畑Bでは畑の中でそれぞれ、「すじまき」「千鳥まき」「バラまき」の3つの方法で種をまき、畑A,Bの間には「バラまき」でまきました。「すじまき」は畝がある場合は条間40㎝で、畝と平行に一直線に表面の土を少しずらし種をまいてずらした土を被せました。畝が無い場合は条間30㎝で畝がある場合と同じように行いました。「千鳥まき」は条間20㎝、列の株間は20㎝で互い違いになるようにまきました。「バラまき」は畑全体にまんべんなく種をまくことができるように手でまき、その後刈った草を少し被せました。
今回、綿の収穫では納得のいく結果は出ませんでしたが、不耕起栽培の畑の見学や不耕起栽培を研究されている方とのお話などに加えて、半年間挑戦してきた中での経験や記録などから今後上手くいくように様々な工夫を凝らしていきたいと考えております。まずはライ麦の生育を楽しみに引き続き努力していきます。
最後に、この活動に助言、協力していただいた皆様に感謝を申し上げます。
半年間実践し、綿の収穫という一区切りを迎えましたが、今後ともよろしくお願いいたします。
文:山田周太郎(最高学部1年)
写真:最高学部1年