自主研究「RO農法への挑戦」活動報告:サツマイモの苗の植付けとエダマメの播種/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

自主研究「RO農法への挑戦」活動報告:サツマイモの苗の植付けとエダマメの播種/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

自主研究「RO農法への挑戦」活動報告:サツマイモの苗の植付けとエダマメの播種

2023年6月22日

私たち自主研究「RO農法への挑戦」グループは、6月17日(土)、18日(日)に、最高学部生3名、男子部生5名、教師2名の計10名で那須農場の圃場にて活動をしました。今回の目的はサツマイモの苗の植付けとエダマメの播種、前回6月4日に種をまいたワタ、シソ、ダイズの生長の確認です。

17日の夕方に農場についてから少し時間があったので、まずは圃場の状況の確認をすることにしました。2週間前にカバークロップとなるライ麦を踏み倒し、ワタとダイズの種を撒きましたが、まず驚いたのはカバークロップの効果です。去年は周りの雑草の成長スピードが速く、ワタは草丈の高い他の植物に埋もれてしまっていました。そのためひたすらに余分な植物を刈り込んでワタに日の光が当たるようにする必要がありましたが、今回はライ麦の層ができているおかげで雑草の成長が抑制されており、畑にまばらに生えている程度でした。

 

茶色に変色していた踏み倒されたライムギの様子

 

阻むものが少ないため、ワタとダイズはしっかりと芽を出して成長していました。どちらも発芽率は7割以上です。シソは播種から発芽までの期間が長く、またある程度の気温が必要であるからかまだ目立った発芽が見られませんでした。次の活動の際に確認していきたいと思います。

 

2週間前に播種したワタの新芽

 

2週間前に播種したダイズの新芽

 

17日の夜には、活動を応援してくださっている元農場主任の幼方英次郎さんが大地再生農業についてのドキュメンタリー映画作品「君の根は。」のDVDを借りてきてくださり、皆で鑑賞をしました。世界中でRO農法を始めとする環境を良くするための農業が行われている事、畑の中だけでなく養殖や放牧など、幅広い事業で失われた自然とそのサイクルを取り戻すための活動の仕方が模索されていることを知る事ができました。

18日は、サツマイモの苗の植付けとエダマメの播種、雑草の草刈りや追い撒きなどの作業を行いました。

サツマイモは「安納芋」、「シルクスイート」、「べにはるか」の3種を植えました。ひとつの畝の両端にシソ、中央にサツマイモの苗を株間45㎝間隔で植付け、「コンパニオンプランツ」として育てます。

エダマメは「中早生たんくろう」という品種の種を1アールの畑の半分は畝に3列を株間20㎝の千鳥蒔きで蒔き、もう半分は畝中央に1列蒔きました。半分は、トウモロコシを次の活動の時に植えて、こちらも「コンパニオンプランツ」として育てます。

 

サツマイモの苗の植付けをする最高学部学生

 

エダマメの播種をする男子部生

 

「コンパニオンプランツ」とは、混植して育てる事で病害虫を抑えたり生長を助けたりする効果が期待できるある組み合わせの作物のことです。トウモロコシとダイズでは害虫の発生の抑制と、マメ科の根につく根粒菌が土壌を肥沃にします。シソとサツマイモでは、シソが過剰な肥料分を吸収してくれるため、サツマイモがつるぼけしてしまう事を防ぎます。

今年はカバークロップを使う、ポットである程度育てたのち移植するなど、去年から発展させた取り組みのもと栽培を行っています。まだまだ芽は小さく安心はできませんが、着実に効果は出ていると感じます。これからの生長を楽しみにしつつ、活動に取り組んでいきたいと思います。

 

18日は気温が30度近くまで上がる中での作業となりました。

 

文:伊藤碧菜(最高学部2年)・写真:最高学部2年

カテゴリー

月別アーカイブ