自由学園女子部卒業生の記録映画作家羽田澄子さんが、ドキュメンタリー映画「遥かなるふるさと -旅順・大連-」を製作されました。以下の予定で東京で上映されますのでご紹介します。
作品名 「遥かなるふるさと -旅順・大連-」 110分
会 場 岩波ホール 地下鉄神保町駅A6出口よりすぐ
上映日 6月11日(土)~7月29日(金)
詳細はこちらをご覧ください。ちらし表 ちらし裏 回想シーンで自由学園の写真が出ます。
自由学園特別鑑賞券 学生・一般・シニアとも一律1,200円
自由学園総務部・自由学園明日館にて販売しています。
羽田さんは、歴史、文化、福祉その他をテーマに、数多くの記録映画を製作。前作の映画「嗚呼 満蒙開拓団」は、2008年のキネマ旬報文化映画ベストテン第1位、日本映画ペンクラブ賞文化映画部門ベスト1、2009年度文化庁映画賞(文化記録映画部門)を受賞されています。
以下、羽田さんより、自由学園生徒・学生宛に届いたお知らせをご覧ください。
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私は自由学園23回生の工藤澄子、旧姓羽田澄子です。「東日本大震災」で多くの方が被害に遭われ、日本中の生活がさまざまな変動に見舞われ、「これからどうなるのか」と心痛める日々です。そんな思いの中、複雑な思いで、このお知らせをさせて頂きます。
私は1942年(昭和17年)太平洋戦争の時代に、旅順の女学校から自由学園の高等科に入学しました。卒業後、昭和25年、羽仁説子先生のお勧めで、岩波映画製作所の創業の時から参加して、記録映画の世界に入りました。羽田の姓で始めた仕事が現在まで続いているので、仕事の世界では羽田になっています。
岩波映画を定年退職後も、映画製作を続けることが出来て、このたび最新作「遥かなるふるさと-旅順・大連-」を作りました。この作品は、私にとって故郷といえる旅順・大連の今を描いたものです。帝政ロシアによってつくられた旅順・大連は日本の街とは全く違う雰囲気の美しさの街です。ロシアにとっても、日本にとっても、重要な軍港であった旅順は、中国にとっても重要な軍港で、外国人には長く未開放でした。全面開放され、映画の撮影が出来たのは昨年からでした。これは、長い年月、旅順を撮りたいと願っていた私の想いが、ようやく叶った映画です。私はこの映画をつくって、改めて、ロシア・日本の支配を受けた歴史をもつ中国のこの地の現在の姿を、是非知ってほしいと思いました。
「自由学園関係の方々にも見ていただきたい」と願っておりましたが、このようなご紹介をいただき、嬉しく感謝しています。
2011年5月 羽田澄子