10月30日、最高学部の水文・気象観測室は、都立石神井公園に隣接した練馬区立石神井松の風文化公園内に設置された気象庁アメダス・練馬地域気象観測所の外観を視察して来ました(「練馬」の観測地点は2013年に江古田の武蔵学園内から当地に移転)。
アメダス(AMeDAS)とは全国1,300箇所(17㎞間隔)に設置されている気象庁の観測地点で気温、風向、風速、降水量を自動(無人)観測しています。練馬ではこれらの4要素に加え日照時間を観測しており、建物などの障害物に遮られないように10メートルほどの柱の上に、風向・風速計が設置されていました。
フェンスにより、近づけないようになってはいましたが、観測所が小高い小さな丘の上にあることや、どの機器が何の観測装置かなど、注意深く見ることができました。
また、事前学習でアメダスについて調べ、それを資料にしたものをメンバーに配りました。アメダスの意味や観測機器の詳しいことをまとめ、行くだけでは分からないことが学べました。
今後学園のキャンパス内に観測機器を増やす際の参考にしたいです。
文:宮代雅章・中村蒼太(最高学部1年)
南沢キャンパスと気象庁AMeDASの関係性について
今回初めての見学会として、気象庁の地域気象観測所(AMeDAS)の露場を視察しました。「気象情報」などで日常的に見聞きするデータがどのような場所で取得されているかを実際に確認することができました。今回は南沢から最も距離が近く、公園内にあることで見学も容易な「練馬」の観測地点を訪問しました。データは過去のものも含め気象庁ホームページで公開されています。
南沢キャンパスへの機器設置以前は、東久留米の気象条件を示すデータとして、気象庁の近傍観測地点である、今回視察した練馬のほか、府中、所沢のデータが最高学部の実習や研究でも多く代用されて来ました。しかしながら、いずれも距離が離れており、露場周辺の環境も異なることから、南沢での高精度の気象観測が開始できたことは、本当に有難いことです。以上の近傍観測地点と南沢地点のデータの比較検討などは、今後の課題として捉えています。
またAMeDASの標準的な観測項目は4要素ですが、南沢では7要素を観測しており、気象庁の地域観測所よりも充実したデータを獲得できています。練馬の露場には観測機器の説明板などがあり、南沢の露場にも取り付けたら良いといったアイディアもメンバーから出ました。
露場の見学後、隣接したた石神井公園(三宝寺家)の人工湧水や、非常用の井戸、雨水の流出抑制施設なども視察しました。
文・写真:吉川慎平(最高学部教員)