講義「日本の里山」で荒川流域についての事前学習/教養・専門 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

講義「日本の里山」で荒川流域についての事前学習/教養・専門 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

教養・専門

講義「日本の里山」で荒川流域についての事前学習

2022年6月11日

6月10日(金)、最高学部の講義「日本の里山・里川・里海と地域デザイン」では、6月下旬に予定している荒川流域の見学に向けた事前学習を行いました。
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はじめに5月に実施した「三浦半島・小網代の森」と「新しい武蔵野」の2度の見学について振り返りました。感想を共有した後、里山の保全に必要な資金やボランティアの手をどのように確保しているかという点について,トラスト制度や保全協力金などの方法があることを紹介しました。

続いて、秋期では南沢キャンパスや飯能・名栗フィールドを含む「荒川流域」を共通のフィールドとして、個別テーマを設定し探求的に学びを深めていくため、6月下旬に実際に荒川流域を概観する見学ツアーを予定しています。これに先立ち、レポート課題の提示と、事前学習を行いました。

従前に国土交通省荒川下流河川事務所から提供いただいた流域の立体地形図などを活用しながら、流域の水系をはじめ、地形や土地利用などを確認しながら、全国の他の河川流域に照らしての位置付けや、取り分け首都東京を抱える流域として、治水・利水面のインフラ整備が強力に推進されて来たことなどを解説しました。その他、荒川の江戸時代以降の瀬替えや放水路の整備、様々な利水形態、希少種の生息場などについても確認しました。見学当日は埼玉県立川の博物館、自然の博物館の見学を核に1日をかけてフィールドワークを行う予定です。

 

荒川流域の立体地形図(一部)

 

学生から「東京はいろいろな所から水を分けて貰っているのを自覚して感謝しねければと思った」「日本の水問題について考えていけたらと思った」「荒川上流を詳しく見学できる機会を研究に活かしたい」といった感想が聞かれました。

 

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文・写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)・小田幸子(最高学部教員・環境文化創造センター次長)

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