6月1日(土)、最高学部の講義「那須農場での学びと持続可能な農業・地域づくり(自由選択講義)」は、第2回となる講義(座学)の時間を持ちました。4月20日(土)の第1回講義以降、田植えの準備、田植え、5月に二度の除草と那須農場と周辺地域を舞台に活発に活動を展開しました。今回は「農繁期」を終えたところで、これまでの活動の振り返り、各グループ(稲作・IoT・地域)の進捗状況、イネの基本的な生育ステージとそれに対応した今後の作業予定等を確認しました。
イネの生育ステージの確認では、2007年に最高学部生が作成した『“那須で育ったお米”情報誌』や稲作に関する中等教育用の書籍等を活用しました。
またこれまでの那須農場の歩みについて、第1回講義に引き続き、『自由学園一〇〇年史』を輪読しました。今回は、日米開戦から戦中・戦後の混乱期における開拓、戦後の巨大台風による蛇尾川の反乱と治水研究についての箇所を読み、厳しい時代の中にあって、現在に続く那須農場の基盤整備がどのように進められたかについて学びました。
学生からは「去年からふんわりとした知識で米作りに取り組んでいたので、座学で今までとこれからの事が知れたのはとても良かった、実経験だけでなく知識の方も身についていくことを意識したい」、「今まで水田の雑草の種類まで気にしていなかったが、メンバーの報告を聞いて、どのようなものがあったか知れて良かった、次回行く時にはよく見てみたい」、「今の時代はインターネット等を駆使してスマート農業など様々なことがやりやすい環境になっていると感じた」、「かつて蛇尾川が氾濫していたことは今となっては想像しにくいが、那須農場存亡の危機と言えるぐらいの問題であったと知って驚いた」、「昔の男子部の生徒の人たちの農場への尽力はすごい、今私達が農場を使えているのは多くの人の尽力のおかなのだと強く思った」、「初期の開拓のスピードに驚いた、昔の生徒のすさまじさを知るとともに自分も負けていられない、頑張らなければいけないと思った」といった感想が聞かれました。
今後は6月末に再び現地で除草を行う予定です。
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文・写真:吉川 慎平(最高学部教員・環境文化創造センター長)