最高学部・男子部「蛇尾川と立野川の治水研究グループ」―冬休みの活動報告―/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

最高学部・男子部「蛇尾川と立野川の治水研究グループ」―冬休みの活動報告―/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

最高学部・男子部「蛇尾川と立野川の治水研究グループ」―冬休みの活動報告―

2010年1月21日

蛇尾川と立野川の治水研究グループ最高学部生自主研究奨励金制度認定「蛇尾川と立野川の治水研究グループ」が、この冬休みを利用して集中的に活動した。


自由学園には、南沢キャンパスの中を立野川、那須農場の脇を蛇尾川がそれぞれ流れているが、どちらの川も大雨が降ると氾濫する。この治水研究グループでは、2つの川の豪雨対策をはじめ、河川周辺の環境改善、雨水の積極的利用など、総合的な視点で治水を考え研究するグループである。今年度9月に発足し、現在は最高学部1・2年生、男子部高等科2・3年生の計16名で活動している。今回は冬休みを利用し、南沢キャンパス内に水環境モニタリングシステムの設置工事を、蛇尾川では10地点の横断測量を実施した。
水環境モニタリングシステムは、川や井戸にセンサーを、最高学部理科室屋上に雨量計をそれぞれ設置し、24時間の自動観測体制で特に豪雨時の数値の変化から豪雨対策を考えるという目的がある。なお、観測機器の多くを卒業生の三上正洋さん(男子部42回生)に寄贈していただいた。作業は終業式の日から合計6日間、土木工事を中心に合計10名が携わって行った。
蛇尾川では、那須農場の敷地に隣接している10の測線を測量し、川床の高さが1年間でどれだけ変化したかを調べた。この測線は、約50年前に卒業生の木下良作先生(男子部3回生)が測量したもので、それを基に昨年度の最高学部4年生有志が環境を整えた。作業は年明け5日から農場に3泊4日し、男子部高等科3年生以上の12名が参加した。はじめは慣れない測量と雪が降るほどの寒さに苦労したが、3日間で予定していた作業が終了し、最終日は那須野が原扇状地について勉強し、蛇尾川上流部や疎水の見学もすることができた。
今後は、5月に行われる自主研究報告会と、今年度の活動報告書提出に向けて研究をより一層深め、来年度以降の活動につなげていきたい。
水環境モニタリングシステムの設置工事
蛇尾川と立野川の治水研究グループ  蛇尾川と立野川の治水研究グループ
(左)LANケーブルを地下に埋設するための穴掘り (右)理科室屋上の雨量計
蛇尾川と立野川の治水研究グループ  蛇尾川と立野川の治水研究グループ
(左)LANケーブルを引くためにポールを設置 (右)センサーを設置する
蛇尾川での横断測量
蛇尾川と立野川の治水研究グループ  蛇尾川と立野川の治水研究グループ
(左)測線が見渡せるように草木を刈り払う (右)測量機器の取扱を確認する
蛇尾川と立野川の治水研究グループ  蛇尾川と立野川の治水研究グループ
(左)トランシットを据えて測線を探す (右)測線にくいを打つ(東北自動車道の真下)
蛇尾川と立野川の治水研究グループ  蛇尾川と立野川の治水研究グループ
(左)レベルで測線上の川床の高さを測る (右)測量データをパソコンでまとめる
文:古川太一(学部2年) 写真:高山大樹(学部1年)・吉川慎平(総合企画室)

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