7月11日から20日まで最高学部有志の15人と引率の教員1名はフィンランドのヘルシンキで行われた「第15回世界体操祭」に出場しました。

世界体操祭参加メンバー
7月11日に日本を出発し、直行便でフィンランドへ。空港では、卒業生父母である中島さんご夫妻にお会いし、バスに乗り込み宿泊先の学校HAVUKOSKEN KOULUへと移動しました。学校では現地のボランティアの方たちがサポートして下さいました。

宿泊先の学校そして学校では世界体操祭オリジナル寝袋
教室を解放して下さり、そこで8日間、世界体操祭オリジナルの寝袋で過ごしました。また宿泊先では日本体育大学・国士舘大学の学生・先生方と共に生活をしました。

皆でサンドイッチを作った初日夕食
食事は、朝食は学校、昼食はコンベンションセンター、夕食は各自で食べるという形でした。到着の疲れもあり、翌日の開会式に備えて、ミーティングを済ませ就寝し、1日目を終えました。
7月12日に開会式でした。朝食を済ませ、バスと電車を乗り継ぎ、コンベンションセンターに移動しました。道中では様ざまな国の色とりどりのユニフォームに身を包む人で溢れ、笑顔であいさつを交わしながら、「世界」という言葉を身に染みて感じました。
開会式はオリンピックスタジアムで行われ、50か国2万1000名の参加者、観客の熱気で包まれていました。オリンピック同様、日本代表として入場行進をし、体験したことのない景色と歓声に皆の緊張もほぐれ自然と笑顔になっている姿が印象的でした。

開会式の様子
開会式も終わり、その後7月13日から17日は、5日間で計7回のパフォーマンスをする日程でした。朝6時から6時30分頃に起床、7時から朝食、朝食後から40分程練習し会場に出発する毎日で体力も心配されましたが、だれ一人欠けることなく、全ての演技を終えることが出来ました。
遊園地や仮設ステージでのシティパフォーマンスを3回、コンベンションセンターで行うグループパフォーマンスを3回、世界各国の人たちと共に練習をし演技するワールドチームでのパフォーマンスも行いました。グループ名は「A Letter from JIYU」です。

グループパフォーマンスの様子と最後のパフォーマンス後の集合写真

シティパフォーマンスの様子
ワールドチームでの演技は国ごとにかたまり、人種・言語・宗教・年齢などの壁を越えて、多くの違いがある人たちが、全員で同じ演技をするという、皆が「体操」で繋がる瞬間に共に演技が出来たことは素晴らしい時間でした。
また、世界の国々の演技を見る機会もあり、小さい子供から高齢な方までそれぞれの年齢に合わせた体操や身体の表現方法を間近で見ることができました。目を見張るような技や私たちの普段から行っている体操に取り入れられそうなものなど、私たち自身も多くの学びを得ることができました。

ワールドチームでの演技
全てのパフォーマンスを終え、無事に7月18日に閉会式を迎えました。他国の人とユニフォームを交換したり、写真を撮り合ったり、到着した際にあったどことなく緊張した雰囲気がほぐれ、皆最後の日を楽しもうとしている姿がありました。

閉会式の様子
閉会式の後は、ダンスパーティーに参加したり、宿泊先の学校のボランティアの方たちが交流会を開いてくださったり、他大学の学生と共にダンスをする機会もありました。
皆で教室の方付け、荷物整理などをし、午後には学校を出発。7月19日に無事に帰国しました。

空港出発前に全員での写真撮影
今回、多くの偶然と学園が積み重ねてきた体操教育の歴史が実を結び、世界体操祭への参加が認められました。決して名の知れたグループではない私たちは、現地に赴き、自分たちの演技を見に来てくれる人たちがいるのかという不安がありました。しかし、どのパフォーマンスも多くの人の拍手に包まれ、その都度演技の反省をし、よりよいものを作ろうという気持ちで臨むことができました。4月から本格的に始まった曲決めや振付など、何度も壁に直面し、話し合いを重ね準備期間を過ごしましたが、実際に演技をするとその積み重ねと練習が小さなものに思えることもありました。しかし、自分たちの体操を海外で発表することが出来た環境とそこから見た景色は、必ず私たちの力になると感じる機会でもありました。
他のチームの演技をみて刺激を受け、世界が広がって見えたことも。成長の一つだと思います。私たちが経験してきたことを、これからの自由学園の体操の新たな歴史として紡いでいきたいです。
また、今回の世界体操祭参加に伴い、多くの方のご支援を頂きました。父母会・各教師室・図書館・食糧部・広報室からの募金を始めとして、演技の指導をして下さった、学部・女子部・男子部・初等部の先生方や現地でのサポートをして下さった卒業生父母の中島さんご夫妻など本当に多くの方のお心遣いのもと、参加し演技をすることが出来ました。ありがとうございました。
今回の世界体操祭での演技を、今年の体操会で発表しますので是非ご覧ください。
世界体操祭リーダー: 学部2年 西山ありあ(文)・梅崎太郎