写真では草を抜いているようにしか見えませんが、「除草しているの?」と声をかけたら、「違います」と生活経営研究実習中の1年生の返答でした。花の季節が終わっているためわかりにくいですが、ここにはホウチャクソウとヤマブキソウが混生しています。

除草しているわけではない
最近、ホウチャクソウの成長がよく、ヤマブキソウが覆われてしまい、このままでは消滅してしまう恐れがでてきました。このため、ホウチャクソウを抜いてヤマブキソウを保護すると同時に、ホウチャクソウの一部を別の場所に移植するとのことでした。
実は、ホウチャクソウの成長がよくなったことは、気温上昇と関連が深いようです。その植物を観察し知ることで、環境変化と結びつくことに驚きます。おそらく、高等科時代はただの「草抜き」と思っていたことが、勉強と結びついていくこと、それが学部での学びのひとつです。
文・写真:奈良忠寿(学部教員)