2年生女子:3年ぶりに奈良・京都への研究旅行を行う/学生生活・学外活動 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

2年生女子:3年ぶりに奈良・京都への研究旅行を行う/学生生活・学外活動 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

学生生活・学外活動

2年生女子:3年ぶりに奈良・京都への研究旅行を行う

2022年12月25日

11月29日~12月2日までの日程で,学部2年女子6名と引率教員1名の計7名は奈良・京都への前期課程修了研究旅行を行いました.この旅行は,最高学部が共学の新体制となる前の女子学部の卒業旅行として1962年に始まった旅行を引き継いだものです.東京藝術大学の古美術研究旅行を参考にしたと言われており,日本の歴史,文化,美術工芸等を学ぶことが大きな目的となっています.今年度は日程を短縮し,3年ぶりに宿泊を伴う旅行を実施することとなりました.

1日目は奈良に向かい,山の辺の道,大神神社,飛鳥資料館,石舞台古墳,飛鳥寺を回り,紅葉が残る静かな奈良を楽しみました.

2日目の朝に飛鳥坐神社を訪れたところ,偶然87代宮司にお目にかかりお話を伺うことができました.その後,甘橿丘へ上り明日香村,藤原京方面を展望してから,當麻寺と法隆寺を訪れました.當麻寺では学部2年生と年の近い僧侶の方からご説明をいただいたことで,小さな疑問なども質問することができたようです.また,法隆寺でもガイドの方が大変熱心で,とても楽しく充実した見学となりました.この日は,更に利用したタクシーの運転手さんの勧めで慈光院に寄ることにしました.お抹茶をいただきながらご住職から茶道についての闊達なお話を伺うことができ,ものの見方,考え方に大いに刺激を受けました.

3日目の午前中は,東大寺法華堂から興福寺国宝館,古梅園を訪れました.古梅園では,現在ここでしか行われていないと言われる墨作りの工程を見学させていただきました.大変な手間をかけて墨が作られていることを知ることができたことに加え,自然のものを使っての墨作りはどの材料が途絶えてもできなくなるため,数十年,数百年後のことを考えて材料を調達し,会社を運営されているということも大変印象深かったです.午後は奈良から京都へ向かい,平等院の後,国立京都博物館で行われている特別展「茶の湯」を見学しました.京都市内は海外からの旅行者,修学旅行の生徒なども多く,賑わいが戻っているように感じました.夜には宿に京都に住まわれている卒業生の続木さんが来て下さって,京都という土地の特徴やご自身の体験を通してのお話をしてくださいました.

4日目の午前中は今宮神社と大徳寺の黄梅院,聚光院を特別拝観の後,自由見学としました.夕方,京都駅で集合し続木さんと村田さんのお2人のお見送りを受けて帰京しました.

新型コロナウイルスの感染状況を鑑み,これまで続けられてきた奈良や京都の友の会の方とのお交わりの機会は残念ながら持つことは出来ませんでしたが,東海,関西の各保護者会の方,続木さんをはじめとする卒業生のお心遣い,また長く旅行でお世話になっている宿や訪問先の方々が旅行の再開を喜んでくださっていたことなど,多くの方々に見守られての旅行であったことに深く感謝いたします.
この旅行での学びを,一人一人が今後の生活に活かしていければと願っています.

 

雨上がりの山の辺の道を歩く

 

石舞台古墳にて

 

飛鳥坐神社にて

 

甘樫丘にて

 

當麻寺中之坊香藕園にてご説明を伺う

 

法隆寺参道にて

 

東大寺法華堂にて

 

古梅園にて製墨の見学(採煙のようす)

 

国立京都博物館にて

 

京都の宿で卒業生からお話を伺う

 

文・写真:小田 幸子(最高学部教員)

カテゴリー

月別アーカイブ