講師は自由学園講師の岩下真知子先生。
「手づくりお菓子の温かさは私たちを元気づけ、会話をより豊かにします。シンプルで安心、優しいお菓子作りを目指しています。華美ではなく、思いやりの心が伝わるような、手軽で楽しいお菓子作りをご一緒しましょう」
5回目の今日は、受講生K.N.さんリクエストのシフォンケーキとドーナツを作った。「今日は孫の誕生日なのでお持ちするの」とは4期生のH.N.さん。同じく4期生のK.M.さんと3人で先生から手順を教わりスタート。
イーストを入れずに揚げるドーナツはひとり10個のお持ち帰り。ドーナツ生地を冷蔵庫でねかしている間にシフォンケーキ作りに入った。
「卵を卵黄と卵白に分けるには軽量スプーンを使うのが便利よ」と先生がお手本を披露。
料理を作って何?十年のベテラン主婦三人。卵を割ることが何百回とあっただろうか。まさか、卵黄と卵白に分ける前の、卵を割るところで失敗するとは、それも3個。急きょ、パン工房に卵をお借りすることになろうとは先生も想定外。
気を取り直して生地作り。型に入れる際には粉に入れたアールグレイの優しい香りが調理室に広がり焼きあがりが待ち遠しい。
一方では、型で抜いたドーナツを、まだ油が熱くなる前に入れたものだから中々揚がってこない。「待ちきれなくて入れちゃった」とはK.N.さん。鍋に向かい、「キツネ色~タヌキ色~」と謎の呪文を唱えるのもK.N.さん。
揚がったドーナツにグラニュー糖をまぶすのはK.M.さん。シフォンケーキに生クリームを塗るのはH.N.さん。
笑顔が絶えない愉快なひとときだった。(和田美恵子)