京都モンテッソーリ教師講習会での講演の後、今年4月に京都宮津の老舗のお酢メーカー「飯尾醸造」に就職した三﨑晃太郎さんを訪ねました。充実感あふれる笑顔で仕事や職場について話してくれました。
また４代目当主で現会長の飯尾毅さんに、丁寧に蔵案内をしていただきました。
人が生きていく上で一番大切な「食」。だからこそ安全でおいしい最高のお酢を造る。この基本姿勢を貫き、お酢の原料の米作りを無農薬の田んぼづくりから始めるそうです。またこの作業には、飯尾の酢を使う人たちが日本中から集まるとのこと。
一方で、安さを求め危険な食品作りに向かいつつ、そのような情報は注目されない日本の現状についての懸念。思いのこもったお話から、あらためて食の大切さを痛感しました。
偶然ですが、今回のモンテッソーリ講習会の実行委員長井隼直子さんに、「この後、宮津のお酢メーカーに就職した卒業生を訪ねます」とお話しすると、井隼さんが園長を務める暁星幼稚園が宮津にあり、飯尾醸造さんからお酢を提供していただいていること、よい酢を作るために山の上に田んぼを作っていることなどお話しくださいました。
飯尾醸造ブログ、入社2週間目の三﨑さんの記事には、3、4歳の頃からご家族に連れられ飯尾醸造の蔵見学や田んぼでの作業に出かけていたこと、自由学園での学びで食への関心を深め、学部でのインターンを経て今の仕事につながっていることなどが語られています。
http://iio-jozo.livedoor.biz/archives/51866501.html
食について考えると共に、卒業生の姿から元気をもらう、とてもうれしいひとときでした！飯尾さん、三﨑さん、ありがとうございました。
2023年8月8日 高橋和也（自由学園学園長）