「８５年前、女学生たちは、かわいい制服からではなく、この校舎から夢をもらった。」
東京の都営地下鉄車内などを中心に、自由学園明日館のホールの写真を使ったポスターが１１月中旬登場した。「東京 旅人。都営交通でちょっと、旅してきます。」という東京都交通局のキャンペーン。「東京の建築」シリーズのひとつとして取り上げられているもので、約１ヶ月間掲載の予定。
「窓一面の幾何学模様、やさしい壁の色、懐かしい床の匂いのせいでしょうか。いつしか、やすらかな気持ちになり、心も軽くなる気がします。ああこれが、学校というものなんだ。１９２１年、信仰を持った才気あふれる２人のジャーナリスト、羽仁吉一・もと子夫妻が、女学校として創立した「自由学園」。そして設計者は、夫婦の教育理念に共鳴したという、巨匠フランク・ロイド・ライト。まさに想像力の結晶です。こんな校舎で学び過ごせば、どれだけ多くの夢や未来が描けただろうか。入り口のプレート、「Freedom」の文字に、思いを馳せるのです。」（ポスター右下の文章）
（写真・文：広報室 堀田 純一）