2007年元旦の日本経済新聞で、自由学園の創設者である羽仁もと子先生考案の「羽仁もと子案 家計簿」(婦人之友社)が大きく取り上げられた。
「『家計簿』発売から102年、暮らしの歴史物語る」という見出しが付けられた記事では、バブル経済とその崩壊で家計が揺れ、「簡単な収支でも記録できない人が多い」(弁護士)との最近の時代の傾向を指摘。さらに、クレジットカードや電子マネーが普及してきていることもあって「お金の流れの3分の2が見えなくなった」と分析する婦人之友社・千葉公子社長のコメントを引用し、「古くて新しい家計簿の存在感は再び高まっている」と述べている。
千葉社長が保存している昭和3年(1928年)から70年分の家計簿の中から物価急騰で赤字が並ぶ終戦の年(昭和20年)の家計簿の写真を掲載。自由学園明日館をバックに家計簿を手にした読者らの写真も掲載され、現役の最高学部生も並んでいる。
(写真・文:広報室 堀田 純一)