1921年4月15日に自由学園は創立されました。自由学園は今年創立92年目を歩み始めています。
今朝は創立記念日を祝い、初等部、女子部・男子部(中等科・高等科)最高学部(大学部)の児童・生徒・学生が記念講堂に集まり、礼拝をしました。
讃美歌 74番 (開校式で歌われた讃美歌)
聖書 マタイ伝23章 1節~3節 8節~12節
羽仁もと子著作集『子供読本』より「先生はどこにでも」
矢野恭弘学園長の話
校歌「かかげよ旗」
聖書を最高学部、女子部、男子部の委員長が代表で読み、その後初等部6年生の3人が、『子供読本』を読みました。
矢野学園長は、聖書にある「あなたがたの教師はキリスト一人だけである。」ということばから、創立者の羽仁吉一・もと子が「自由学園には先生はいない。先生はただ一人、イエス・キリストだ。」と常に語っていたことを、改めて思い起こすよう皆に話しました。
『子供読本』の「先生はどこにでも」の文中で、羽仁もと子は次のように書いています。
「先生は学校ばかりでなく、どこにでもあります。皆さんは花を見ると、ああきれいだなあと思って、写生をしてみたくなるでしょう。その時に花は皆さんの絵の先生です。うつくしい鳥のこえは音楽の先生です。風や雨の音は詩や歌の先生です。林檎のおちるのが、ニュートンにとっては物理の大先生でした。太郎さんにお祈りのことを教えたのは、日曜学校の先生ばかりでなく、愛犬のポチでした。よく気をつける子供には、見るもの聞くものみな先生です。」
矢野学園長は、「『先生はただ一人、イエス・キリストです。』ということと、『先生はどこにでも。』ということは、矛盾していると思う人もいるかもしれません。このことは、どういうことなのだろうと心に留めながら、生活してほしい。」と皆に話しました。