都市環境工学の講義で最終課題発表とディスカッション/教養・専門 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

都市環境工学の講義で最終課題発表とディスカッション/教養・専門 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

教養・専門

都市環境工学の講義で最終課題発表とディスカッション

2023年2月3日

最高学部では全学年を対象とした自由選択科目の一つとして「都市環境工学」という講義を、2020年度から開講しています。本講義では普段意識する機会の少ない、私達の生活基盤を支える「インフラストラクチャー(社会資本)」に注目し、その役割・機能をはじめ、整備や維持における課題・問題点、最新の事例や技術の一端に触れ、人と環境が調和した「より良い社会づくり」を考える基礎を学びます。
前期は「グリーンインフラ」の機能と役割に注目し、ビオトープ論を中心に、生態学、環境関連法などについて、「ビオトープ管理士」テキストを輪読しながら学びました。後期はインフラとは何か?にはじまり、道路(交通・バリアフリー)、鉄道、港湾・空港、廃棄物、河川・ダム、上下水道等の土木分野を中心に扱いました。
また毎回講義の冒頭に、各自が興味を持ったインフラや環境問題等のニュースを紹介する「ミニレポート発表」を通じて、出席者それぞれの関心を深めています。

最終回となった2月2日は最終課題レポートの発表を行いました。課題の1つは、戦後国内で進められた巨大プロジェクトを一つ選び、その工事概要や用いられた技術、環境影響、整備効果などをまとめるもので、東京スカイツリー、東京ゲートブリッジ、東京湾アクアラインなどが紹介されました。
もう一つの課題は、人口減少とインフラ老朽化の時代にあって、私達市民一人ひとりができることをテーマにまとめるもので、スマートフォンアプリを使った市民参加型のインフラ管理として千葉県千葉市の「ちばレポ」などの事例が紹介されました。また発表を踏まえ「市民参加とシチズンシップ」をテーマにディスカッションを行いました。「アダプト制度への参加、維持管理に直接携わることは難しくても、インフラを大切に利用すること、異常を感じたら管理者に連絡すること」などが意見として出されました。

様々な場面でこうしたインフラの役割を感じ、また伝えていってほしいと願います。

 

講義の様子

 

発表の様子

 

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文・写真:吉川 慎平(最高学部教員)

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