都市環境工学の講義でキャンパスのインフラウォークを実施/教養・専門 - 自由学園 最高学部(大学部)/ 最先端の大学教育

都市環境工学の講義でキャンパスのインフラウォークを実施/教養・専門 - 最先端の大学教育【自由学園 最高学部(大学部)】

教養・専門

都市環境工学の講義でキャンパスのインフラウォークを実施

2021年7月1日

最高学部では全学年を対象とした自由選択科目の一つとして「都市環境工学」という講義(吉川担当)を,2020年度から開講しています.今年度は2〜4年生まで9名が履修しています.本講義では普段意識する機会の少ない,私達の生活基盤を支える「インフラストラクチャー(社会資本)」に注目し,その役割・機能をはじめ,整備や維持における課題・問題点,最新の事例や技術の一端に触れ,人と環境が調和した「より良い社会づくり」を考える基礎を学びます.前期はインフラとは何か?にはじまり、道路(交通・バリアフリー),鉄道,港湾・空港,廃棄物,河川・ダム,上下水道等の土木工学分野を中心に扱いました.また毎回講義の冒頭に,各自が興味を持ったインフラや環境問題等のニュースを紹介する「ミニレポート発表」を通じて,出席者それぞれの関心を深めています.
前期も終盤に差し掛かった6月30日には,普段の教室を出て身近な南沢キャンパス内の施設・設備を「インフラ」という視点で実際に見て歩くツアーを実施しました。

 

園路の透水性舗装や雨水処理について解説

 

昭和初期に設置された学園一号井(浅井戸)の内部を覗く

 

90周年記念事業により整備された園路の透水性舗装や雨水排水幹線,立野川と大芝生をはじめ,電気設備,上・中・下水道設備の他,井戸や橋,研究基盤としての測量基準点や観測機器などを約1時間かけて巡りました.またキャンパスに隣接した西武池袋線の立野川橋梁(大沢開渠)のレンガ積み橋台遺構も見学し,身近な場所にもひっそりと100年前の歴史的土木構造物が残存していることを確認しました.
出席者からは「長い時間を過ごして来ているキャンパスだが知らないことがたくさんあった,普段見ることはできない場所が見れて良かった」といった感想が聞かれました.

 

西武池袋線の立野川橋梁のレンガ橋台を眺める

 

後期ではビオトープ論を中心に生物多様性や生態系保全など,現在注目されている「グリーンインフラ」について取り扱う予定です.

 

* 西武池袋線の立野川橋梁については詳しくはこちら

 

写真:小田 幸子(学部教員)
文:吉川 慎平(学部教員)

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