自由活動「ぐるたび」の第10弾として、松本へ1泊2日の旅。参加者は23人。
「八ヶ岳ってなんて綺麗な山なの!」バス後部から聞こえてきた声に大きく頷く。まだ緑の広々とした裾野から山頂に向けて、黄、赤のグラデーションが美しい。
「ぐるたび」は学生自主企画の旅クラブで美食、絶景を求めて旅を続けてきた。10回目の今回は「信州の温泉に入って紅葉と新蕎麦を楽しむ」がテーマである。
まずは富士見高原で新蕎麦の昼食。小淵沢ICを降りるとあたりは紅葉まっただ中。青空を背景に真っ赤なモミジが息を呑む程に美しい。地粉のキリッと冷えた蕎麦はエッジが立って喉に心地よい。「もう一枚食べたい!」の声。
午後は松本に移動し、9月に国宝に指定されたばかりの「旧開智学校校舎」を見学。
和風と洋風が混ざりあった擬洋風建築の中で、日本のどこよりも早く熱心に近代教育の基礎が築かれた。
夕方、宿に到着後はトロッとした「美人の湯」に浸かる。秋の彩りの夕食に舌鼓を打ち、夜が更けるまで語り合った。
翌日は宿に隣接する「天蚕センター」で繊維のダイヤモンドに例えられる山繭の歴史を学び、先人の知恵に感心する。
次は「安曇野ちひろ美術館」へ足を運ぶ。
広大な敷地に建つ美術館でにじみやぼかしを生かした優しい水彩画に癒されるも「時間が足りない!」「次は一日ゆっくり来たい」「また孫を連れて来るわ」と後ろ髪を引かれつつ昼食に向かう。
古民家をリノベーションした趣きある店でうなぎ懐石をゆっくり頂いてから、帰路に着いた。
今回も大好評で来夏のバス旅予約も完了、ぐるたびはまだまだ続きそうだ。
(小林伸江)